「染色補正とシミ抜きが上手なお店」

この写真は、シミが付いているように見えますが実は、衣類の地色が脱色（ハゲ）をおこしています。 変色のシミと脱色のページでも記載いたしましたが、地色が破壊しているので、こうなってしまってはシミ抜きではなく色修正（染色補正）が必要となります。

色修正とは、脱色した色を補足し、衣類を元通りに復元する技術の事です。脱色した部分を色修正を行うと、見た目にはまず殆ど分かりません. 普通のクリーニング店では取り扱ってない技術！もう着用を諦めていた服が着れるように！そんな嬉しい高度な技術の紹介です。

このように破壊された色を補足する技術を、色修正（染色補正）技術と呼ばれ、シミ抜きを得意とするクリーニング店では習得している技術です。もし「シミ抜き自慢！」などと言った看板をあげているクリーニング店があったとしても、色修正が出来ない場合は実はそれほどシミ抜きが優れているわけではないかもしれませんね。

色修正の技術を業界紙でアドバイスしたクリーニング店はこちら

染み抜きを追及すると、この色修正技術が大切になります。色修正が上手なクリーニング店が染み抜き上手のクリーニング店と言えるからです。

例えば、衣類についたシミを取り除くには、染み抜きを行なわなければなりません。しかし、衣類の染色が弱い場合は、染み抜きを行えば衣類の染色（地色）が脱色（色ハゲ）を起こす場合があるからです。 脱色についてはこちら

もし「色修正の技術」を習得していないクリーニング店の場合、このようなシミの付いた衣類に対して「シミはこれ以上取れません」となってしまいます。だからせっかくクリーニング店に出したのに、シミが取れないと、その衣類はもう着用する事は出来なくなってしまうかもしれませんね。
しかし色修正技術があるクリーニング店に依頼した場合、衣類の染色が脱色をおこしても色修正技術で元の状態に復元できます。つまり！このように衣類の染色が脱色した衣類を復元させる色修正技術は、シミが取れず諦めていた衣類が復活する！そんな素晴らしい技術でもあるのです。これを知っちゃうと色修正技術あるクリーニング店に依頼したくなりますね。

【色修正の事例】

		左の写真はベージュのワンピースが一部汗で脱色してしまってます。色は赤、青、黄色の3原色からでき、3原色の一部の色が壊れてしまっているのを修正していくのが色修正の技術になります。 左の写真、よくよく見ると赤ぽっく（オレンジっぽく）見えています。
		このケースでは、そこでまず最初に、色修正をする染料を調合します。衣類の染色の一部が壊れているので、衣類に残っている赤系オレンジの補色（青）で色修正を行います。この色の微調整に高度な経験とセンスを必要とします。調合した染料を筆でゆっくりゆっくり衣類に塗ります。
		写真ではわからないですが、筆の使い方が高等技術塗り方も簡単に思えますが、実際はかなりの筆使いのテクニックが必要になります。最終的にはベージュの色にあわせて、見た目で脱色していたことが全く分からない状態に！これらは全て手作業になります。

色修正は、全て手作業になるので大変な手間と時間を要します。脱色の状態によっては簡単に出来る場合もありますが、範囲が広かったり、手間がかかる場合などは通常のクリーニング料金だけでなく、別途価格が必要となり、時には高額になることもありますが、諦めていたお気に入りの服がまた再び着用できることを思えば、実に嬉しい技術です。
色修正をやってるクリーニング店の中でも、その技術は上手い、あまり上手ではない、やはり様々なようです。大切にしてる服だからこそ高額でも依頼したい！安心できるクリーニング店をお探し下さい。

次の事例は色修正ではありませんが、

エルメスのスカーフ生地の復元です。

元々は全体にフラットな生地でしたが、他店にクリーニングに出されて戻ってみると、全体に細かい筋状に波打っていました。これをもとの状態に戻してほしいというご依頼です。

上の写真の右側の青いスカーフがご依頼のスカーフです。良く見ると、縦方向に細かいシワがあるのがわかります。

左側の黒い生地は、見本のためにお預かりした、色違いの同じスカーフの新品です。

比べてみると、青い方にシワが入っているのが解ります。

次の写真は、青い生地が真ん中で区切られていますが、右側は、シワをとる作業を行ってあります。

何もやっていない左側と比べると、シワが無くなっているのがわかります。

とても糸の細いデリケートな生地で、プレスしただけでは、いったん伸びても元に戻るので、それを戻らないようにするのが大変ですが、

アイロンプレスと生地を固定化する溶剤を使って元の状態に復元していきます。

基本料金１０．０００円＋復元費５０．０００円→計６０．０００円