「三戦型」2/27(土)
三戦の「なぜ?」著:クリス・ワイルダー
より抜粋転載
●那覇手系の型の流れ
昔から基本型「三戦」があり、その他の応用技のための
「サイファー」「セイエンチん」「シソウチン」「サンセイリュ
ウ」「セイパイ」「クルクルンファ」「スーパーリンペ」が残っ
ている。そして剛柔流に引き継がれ、宮城長順が考案し
た「ゲキサイ」、開手型の「テンショウ」等がある。
この中の基本型である三戦は基本、鍛錬型として、いか
なる人も「この型に先んじて他の型を演ずることは許され
ない」ということが歴史の中で不分律として残っている。
●三戦の重要性
空手の動作は独特なもので、普段の日常生活に使う動き
ではないため、型によって正しい姿勢、体の極め、呼吸等、
空手に必要な筋肉が要求される。
特に那覇手系である三戦の型は空手の基本中の基本で
あり、昔からこの型ができれば空手ができると言われてい
る。
また昔から空手は三戦に始まり三戦に終わるという言い
伝えがあり、しかも空手をやるものは一日三回この型を鍛
錬しなければならないとされている。
●なぜ重要か?
三戦型で空手の姿勢を作る。戦いにおいては、最も安定し
た姿勢が求められる。
どこから攻撃されても崩れず、また反撃できる姿勢である。
そして最も三戦において重要な面に丹田力がある。そもそ
も丹田力とは人間の力の中心となるところと武道では言っ
ているが、これが使えないと、ただ筋力だけでは体の大き
な者に負けてしまう。
これは独特の呼吸と正しい姿勢が合体して大きな力となる
わけである。従ってこれが閊えるになると、いくら年を取っ
ても十分に戦えるわけである。
空手に合った体作りでは、ただ筋肉を付けるだけではなく
バネのような体をつくらなければ空手は使えない。
ウェイトリフティングによる筋肉作りは、かえって逆効果に
なってしまう。昔の侍がウェイトリフティングをしたという
記録は皆無である。かえってそのような筋肉は体の動き
を遅くしてしまう。
●三戦を稽古するための心構え
そもそも日本の武道において心・技・体の一致を目指す事
が最も重視されている。
常に心は平常心を心掛け、いかなる時でも平常と同じ心
で行動しなければならない。
戦いに挑む時、心が乱れていては平常の実力は発揮でき
ない。
この平常心を養う方法が三戦呼吸法である。そして次は技
であるが、全て技を掛ける時、極めがなければ中途半端な
技になってしまう。
正し技は姿勢によって作られる。正し姿勢は背筋を伸ばし、
顎を引き、片を落とし、脇を締め、いかなる方向からでも倒
されない姿勢を作る事である。
最後に、空手おける体は、ただ単に力や筋肉があるだけで
は不十分であり、骨格の構造を利用し、理に適った動きとバ
ネに似た筋力が求められる。
この体を作るには、三戦の型を繰り返し鍛えるしかない。
●空手における心構え
「人に打たれず、人打たず、事なきことをもととするなり」
(宮城長順の言葉より)
j●終章
三戦型を行えば、健康を配慮して行われるあらゆる身体的
な活動と、同じ効果が得られる。
例えば、ストレスの解消は沢山あるその効果の一つだ。
人は、体がストレスの少ない状態にあれば、ストレスから生
じる副作用である他人と争いたくなる症状に振り回されるこ
となく、人生でもっと重要なところにエネルギーを振り向ける
ことができる。
もう一つの礼は、呼吸と同調しタイミングを合わせた遅い動き
で、健康であるという実感をもたらしてくれる。この実践とそれ
から生じるメリットはヨガの実践者、重量挙げ選手、そしてこの
二つの両極端な運動の間にある様々なスポーツの選手達に
はよく知られている事だ。
三戦型の実践には宗教心は関与しないので、なんらの先入観
なしで個々人の練習に当てはめて使えるということも明記され
るべきだ。
三戦型を実践した後、心が落ち着き、生命力が増したと多くの
人が報告している。その二つとも非常に望ましい結果であるこ
とは間違いない。
三戦型はあらゆる空手の型の中で、最も完成された型だ。
単純であって複雑、多様性を持ちながら単純で明白だ。
実践する者に対して、三戦型はそれ自身が語りかける用意が
あり、またそれをしたがっている。その表面に現われていて実
践すれば直ちに得られる価値は、その深遠に閉ざされた神秘
と同様に、新しい見識ね挑戦、そして生涯にわたる喜びを実践
者に提供してくれる。 転載終了
この本、読めば読むほど「なるほどなぁぁ」と唸ります。また様
々な「試」が紹介されていますので、稽古の中に取り入れてい
けます。実に三戦が立体的に理解でき目から鱗でした。
さて、今日も基本と三戦型の稽古です。
より抜粋転載
●那覇手系の型の流れ
昔から基本型「三戦」があり、その他の応用技のための
「サイファー」「セイエンチん」「シソウチン」「サンセイリュ
ウ」「セイパイ」「クルクルンファ」「スーパーリンペ」が残っ
ている。そして剛柔流に引き継がれ、宮城長順が考案し
た「ゲキサイ」、開手型の「テンショウ」等がある。
この中の基本型である三戦は基本、鍛錬型として、いか
なる人も「この型に先んじて他の型を演ずることは許され
ない」ということが歴史の中で不分律として残っている。
●三戦の重要性
空手の動作は独特なもので、普段の日常生活に使う動き
ではないため、型によって正しい姿勢、体の極め、呼吸等、
空手に必要な筋肉が要求される。
特に那覇手系である三戦の型は空手の基本中の基本で
あり、昔からこの型ができれば空手ができると言われてい
る。
また昔から空手は三戦に始まり三戦に終わるという言い
伝えがあり、しかも空手をやるものは一日三回この型を鍛
錬しなければならないとされている。
●なぜ重要か?
三戦型で空手の姿勢を作る。戦いにおいては、最も安定し
た姿勢が求められる。
どこから攻撃されても崩れず、また反撃できる姿勢である。
そして最も三戦において重要な面に丹田力がある。そもそ
も丹田力とは人間の力の中心となるところと武道では言っ
ているが、これが使えないと、ただ筋力だけでは体の大き
な者に負けてしまう。
これは独特の呼吸と正しい姿勢が合体して大きな力となる
わけである。従ってこれが閊えるになると、いくら年を取っ
ても十分に戦えるわけである。
空手に合った体作りでは、ただ筋肉を付けるだけではなく
バネのような体をつくらなければ空手は使えない。
ウェイトリフティングによる筋肉作りは、かえって逆効果に
なってしまう。昔の侍がウェイトリフティングをしたという
記録は皆無である。かえってそのような筋肉は体の動き
を遅くしてしまう。
●三戦を稽古するための心構え
そもそも日本の武道において心・技・体の一致を目指す事
が最も重視されている。
常に心は平常心を心掛け、いかなる時でも平常と同じ心
で行動しなければならない。
戦いに挑む時、心が乱れていては平常の実力は発揮でき
ない。
この平常心を養う方法が三戦呼吸法である。そして次は技
であるが、全て技を掛ける時、極めがなければ中途半端な
技になってしまう。
正し技は姿勢によって作られる。正し姿勢は背筋を伸ばし、
顎を引き、片を落とし、脇を締め、いかなる方向からでも倒
されない姿勢を作る事である。
最後に、空手おける体は、ただ単に力や筋肉があるだけで
は不十分であり、骨格の構造を利用し、理に適った動きとバ
ネに似た筋力が求められる。
この体を作るには、三戦の型を繰り返し鍛えるしかない。
●空手における心構え
「人に打たれず、人打たず、事なきことをもととするなり」
(宮城長順の言葉より)
j●終章
三戦型を行えば、健康を配慮して行われるあらゆる身体的
な活動と、同じ効果が得られる。
例えば、ストレスの解消は沢山あるその効果の一つだ。
人は、体がストレスの少ない状態にあれば、ストレスから生
じる副作用である他人と争いたくなる症状に振り回されるこ
となく、人生でもっと重要なところにエネルギーを振り向ける
ことができる。
もう一つの礼は、呼吸と同調しタイミングを合わせた遅い動き
で、健康であるという実感をもたらしてくれる。この実践とそれ
から生じるメリットはヨガの実践者、重量挙げ選手、そしてこの
二つの両極端な運動の間にある様々なスポーツの選手達に
はよく知られている事だ。
三戦型の実践には宗教心は関与しないので、なんらの先入観
なしで個々人の練習に当てはめて使えるということも明記され
るべきだ。
三戦型を実践した後、心が落ち着き、生命力が増したと多くの
人が報告している。その二つとも非常に望ましい結果であるこ
とは間違いない。
三戦型はあらゆる空手の型の中で、最も完成された型だ。
単純であって複雑、多様性を持ちながら単純で明白だ。
実践する者に対して、三戦型はそれ自身が語りかける用意が
あり、またそれをしたがっている。その表面に現われていて実
践すれば直ちに得られる価値は、その深遠に閉ざされた神秘
と同様に、新しい見識ね挑戦、そして生涯にわたる喜びを実践
者に提供してくれる。 転載終了
この本、読めば読むほど「なるほどなぁぁ」と唸ります。また様
々な「試」が紹介されていますので、稽古の中に取り入れてい
けます。実に三戦が立体的に理解でき目から鱗でした。
さて、今日も基本と三戦型の稽古です。
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