汗による衣類への影響
暑い季節になると汗をたくさんかきますが、衣類にとって悪影響を与えるのがこの汗。
特にご家庭で洗いにくい衣類や洗えない衣類は、汗をかいて乾いてしまうと、見た目には問題がないので、ついついそのままにしてしまいます。
しかし、ここで大きな落とし穴があります。
衣類に付着した汗は、時間とともに酸化して黄ばみの原因になり、黄ばんでしまうと普通の洗濯だけでは、落とすことができなくなります。
また、衣類を染めている染料が破壊され、衣類の地色が退色(色が抜けてしまうこと)の原因にもなります。こうなると、染み抜きだけでは、修復できず、色修正という染色過程が必要になり、完全に修復するには、時間と出費が大きくなってしまいます。
変色の予防策
ご家庭で洗える衣類は、こまめに洗濯するのが一番の予防策です。
でも、ご家庭で洗えない衣類は、クリーニング店にお任せするしか方法はありません。
ここで、問題になるのがクリーニング方法です。
一般的にドライクリーニングは、水溶性の汚れを取り除く効果が弱く、汗などの水溶性の汚れを取り除くことはできません。また、クリーニングでお預かりした時点でも、汗の汚れは目には見えませんので、ドライクリーニング後に、衣類に残った汗などの汚れが、酸化し、黄ばみが発生することがあります。
このような事を防止するために、特に汗のかく季節は、クリーニング店に衣類を預ける時に、一言汗をかいていることをお伝えして下さい。
水で洗って汗を取り除くことが、変色を防ぐ一番の方法です。
素材やデザイン性、染色堅牢度などにより、水での丸洗いが難しい商品も、水を使って処置することで、汗を取る事ができます。