繊維とは
繊維とは、JISの繊維用語によれば、「糸、織物などの構成単位で、太さに比してじゅうぶんの長さを持つ、細くてたわみやすいもの」とされています。
太さに対して十分な長さは、太さに対して100倍以上とされています。
このような長さの比をアスペクト比といいます。
天然繊維では、綿や羊毛のような数センチしかない長さの繊維を短繊維と呼び、シルクのようにそのままの長さで衣類を作ることのできる長い繊維を長繊維と呼びます。
また、化学繊維では、長繊維も短繊維も作ることができ、長繊維をフェラメント、短繊維をステープルと呼びます。
長繊維
短繊維
繊維の構造
ガラス繊維や金属繊維、鉱物繊維以外の繊維は、ポリマー(高分子)からできています。
水やアルコールなどの1つの分子からできているものをモノマー(単分子)といい、ポリマー(高分子)は、一種または数種類のモノマー(単分子)が数百~数百万とつながっている物質です。
合成繊維は、モノマー(単分)をつなげることでポリマー(高分子)が作られ、この反応を重合といいます。
また、ポリマー(高分子)を作るには、モノマー(単分子)がつなぐ手をもっていなければ重合できません。
このように繊維は、細くて長いポリマー(高分子)からできています