衣類に与える悪影響
衣類の色に悪影響を与える要因は数多くあります。その代表的なものとして日光や紫外線の影響、汗や水、洗濯での影響、摩擦などの物理的要因などが挙げられます。
日光の影響
衣類を野外での着用や洗濯後の干し方などで太陽光線の紫外線の影響で染料が分解して変退色(変色・脱色)を起こします。
紫外線の影響は、真夏の直射日光だけでなく、曇り日でも変退色する可能性は十分にあるので、洗濯後の干す場所には注意が必要です。また、蛍光灯などの影響でも変退色は起こります。
洗濯の影響
家庭洗濯をすることにより、衣類の色が落ち退色したり,染料が流れでて他の衣類や白い部分を汚すことがあります。
洗濯をする前には、取り扱い絵表示の確認や洗濯物の選り分け、使用する洗剤の種類やpH、漂白剤の種類や有無、洗濯水の温度や洗濯時間などよって大きく影響は異なります。
汗の影響
汗は、無色透明で無臭なのですが、汗と一緒に分泌される成分が空気中の酸素によって酸化されて黄色く変色を起こしたり変退色を起こします。
汗が付着した衣類は、衣類に悪影響を起こす前に、出来るだけ早く洗うことがとっても大切です。
汗は体温調節や精神的な緊張によってかきます。成分は個人差がありますが、98%以上が水分で、塩化ナトリウム、尿素のほか、尿酸、乳酸、アミノ酸などの有機酸や、アンモニア、カリウム、カルシウム、マグネシウムなど実に様々な成分を含んでいます。
そしてこれらの成分の一部が、衣服で使用された染料を分解してしまい、変色という形になって表れます。
また、変色の仕方も全体の色が変わるのではなく、部分的に変わるのが大きな特徴です。