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2019年 4月7日

「白いものはより白くの3」4/7(日)
ダウンとコックコートの「白いものはより白く!!」を
ご紹介しました。


いつも思うことですが、仕事でも生活でも人生でも
自分を信じるということです。


私にしても、松村、そしてみんな、自分を信じて生きて
いる。


それが自分を集中させて一気に結果を生んでいく。


人生とは、オリジナルな自分に生まれ→迷い、自分を疑い、
→気づき、オリジナルな自分に帰って行く。


あとは努力していくのみ。


まあ、そういうことなのだと思います。


自分を信じて、頑張りましょう。


21:42, Sunday, Apr 07, 2019 ¦ ¦ コメント(2)


「白いものはより白くの2」4/7(日)
白いものでも今回はシェフが調理中に着用するコックコート。
たまに、こういう汚れたコックコートを真っ白にしてほしい
という依頼もあります。

ということなのて゜、真っ白にしていきましょう。

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コックコートは油をはじめとして、調理中に飛び散る肉汁、調味料、
ワインといった、油脂、タンパク質、でんぷん、色素などあらゆるも
のが付着した「汚れとシミのビックり箱やぁぁぁ・・・」です。

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それも、加熱された油脂やタンパク質ですから、一筋縄では取れない。
ですから段階を踏んで、時間をかけて汚れとシミは落としていかないと
いません。

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これだけきつい油汚れやタンパク質の汚れは、普通に洗ってもびくとも
しませんが、酵素を使って漬けこむと、徐々に汚れが緩んできます。

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左側が今回使う酵素で、タンパク質と油脂とでんぷんのそれぞれの分解
を助ける酵素が配合されています。

そして、右側は過炭酸ナトリウム。こちらは漂白剤ですが、アルカリ性なので
油脂やタンパク質の分解を助けます。

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漂白効果や油脂の分解だけを考えると、温度は高い方がいいのですが、
50度を超えてしまうと酵素が働かなくなるので、今回は50度を少し切る
温度で3時間ほど漬けこみます。

時間がたっぷりあれば、一晩漬けこみたいところです。

ここで一度取りだして見てみると、かなりきれいになっていますが、黄色い
油脂分が薄く残っています。

これは、調理で熱が加わって酸化した乾性油といわれるもので、更に、
70度まで温度を上げて漬けこんで取っていきます。

こうして汚れを取った後はすすぎも肝心です。

高い温度で溶け込んでいる油脂などの汚れが、いきなり水で濯ぐと
固まって、衣類に付着してしまいます。

ですから、最初の濯ぎは50度で行い、徐々に温度を下げて2回目、
3回目と濯ぎます。

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濯ぎ終わったら糊付けして、人体乾燥機で整形乾燥です。

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乾燥したら、残ったシミをチェックして、しみ抜きします。

茶色いシミは錆のシミのようで、フッ化水素に蒸気で熱を加えて取ります。

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アイロンでプレスして仕上がりです。

コックコートですので、糊を利かせたビシッとした仕上がりが似合います

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全体に相当汚れていたコックコートですが、酵素に漬けこんで
時間をかけて油脂やタンパク質などを取り、最後に残った乾性油は
更に温度を上げて分解することで、ここまで白さが戻りましたが、
またすぐドロドロに汚れるんでしょうから、その時はまたお待ちとて
やります。バッチリ白いものはより白く!!でやっていきますので。


帝国ホテル総料理長の田中さんのコックコートは是非洗ってみた
いですね。 その日が待ち通しいです。           松村                               
               

15:17, Sunday, Apr 07, 2019 ¦ ¦ コメント(0)


「白いものはより白く!!」4/7(日)
昨日の夕方、広島より千葉に帰ってまいりました。
千葉の君津ーに帰ってきたら必ず寄るインド料理店があります。


広島に帰ったら必ず鍋。君津に帰ってきたら必ずインド料理。
それもバターチキンカリィーとエビカリィー。そして特大のナン。
これってもはや習慣化されてまして、カリィーを食べると
なぜかホッとするものがある。


昔行ったインドやネパールの印象がとてもよかったので、
そういう気持ちよさや刺激的なものを思い出すのかしれない。
「よしっ、明日からまた頑張るぞ!」と(´▽`) ホッとしながら、
気も入ります。


そして今日の朝、早々に取り組んだのがクリーム色のダウン
ジャケット。


お客様の要望は、
「衿、ベルト背中、ボタン回り、前身ごろ、すべてに目立つシミ
あり。全体的に頑固な汚れを落としてほしいです。17年前
から着ているので、その頃から汚れのついたまま着ていました。
汚れを落としていただけるようよろしく願い申し上げます。」


こういった内容を読んだ瞬間からですね。
突如、お寺の住職、保育園の理事長から職人モードに一気
んカチッとスイッチが入るのは。
そうなると、「よっしゃぁ!!やるで!!」
あれこれと頭の中で戦略をねって即作業に入り出します。


ちなみに、よく一部だけ汚れ落としの実験をしてお見積もりを
出して・・・。そしてお見積もりオッケーが出て、初めて本格作業
のスタートを切るのが。まあ通常、と思われている・・なのですが、
正直言って、そういうふうにやってしまうと、本当に気が入って
いかない。いい作品が生まれない。これはあくまで私の話な
のですが、


カチッとスイッチが入ったら一気に復元完結に向かって集中加速
がべス。


「お客様の要望を読む」→「感じてテンションが上がる」→「作業
戦略と工程がイメージできる」→「即行動を移す」→「一気に作業
に入る」→「集中して作業を行う」→「細部にわたって汚れ残りが
ないかチェックし、あれば再度染抜きや再洗いを行う」→「小じわ
の残さないようプレスする」→「よし!いっちょ上がり。後は任せたで」
」と、写真撮影や検品者と出荷管理者に任せる。


商売ですから当然金額が発生しますが、基本料金以外正直言
って自他共に納得できる金額であればいいのです。
このあたりはやはりお坊さんの自利利他円満という意識が強い
のでしょう。まあ、正直言って全力でやった後は、喜んでもらったら
それでいいってこと。、


さて、今回のベージュのダウンは17年汚れたまんまで着用され
ていた通り、びっしりと皮脂汚れとこびりついた黒い汚れが全体
にありました。さすが17年もの、ひつこい汚れです。

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表は特に首回りのキツイ汚れと、汗等による黄ばみもキツイです。
当然全体的に汚れていて袖口は内外共に真っ黒。

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写真ではわかりにくいですが背中も全体的に黒くくすんでいて、
肘とか裾とかは真っ黒状態。

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こういった状態でよく着用されておられたなあ・・と感心します。

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とにかくまず全体の油汚れを取るために、ナイロンのかなや
ブラシと松井化学のこじろう3倍でゴシゴシこすって汚れをとに
かく落とします。所要時間30分。マメにマメにゴシゴシと・・。

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ベルト回りもキツイ汚れがびっしりへばりついてます。これも
ゴシゴシ。少々こすった位では取れませんので、何度もゴシゴシ。
その後、ドライに10分入れて全体的な油汚れを落とします。
ドライから出ると乾燥させ、残ってる汚れをまたゴシゴシ。
やはり所要時間は30分ぐらい。結構手間がかかるのですよ。

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二層式の洗濯機の中に漬け込んで中性漂白をすること15分。
出る出るわ、フェザーやダウンから水溶性の汗や長年溜まった
汚れが溶け出してきます。

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脱水をして水洗機のダウン洗いで5分。
当然、粒子の細かいクラスタルウオーターとマイクロバブル、
に機械力を加えて洗い、最後の濯ぎでは、自然活性水アモウ
を全体に行きわたらせますので、もはやここまでくると内外
共に元の状態により近く戻っています。そして撥水加工。

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そしてタンブル乾燥し、ふわふわに戻った状態で、人体成型
乾燥機でスタイルを整えていきます。

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どうでしょう。もはや17年間着続けたダウンとは思えない、
復元されたダウンの状態に戻ったんじゃあないでしょうか?

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分かってもらえます?こういう作業って一気に集中してやらな
いと、途中で気を抜いて手を止めたら本当にいい作品が
出来上がらないって。
このことは皆さんにご理解いただきたいですね。

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「カメラを止めるな」じゃなく、「作業を止めるな」がすべてなん
だって。

ちなみに金額は基本料金7700円。シミ抜き料金10000円。
計、17700円です。+撥水加工(5000円)無料サービスって
絶対お得だと思いませんか。


さて、続いては終盤に来ました物凄く汚れていたコックコートの
真っ白大作戦を紹介します。


07:13, Sunday, Apr 07, 2019 ¦ ¦ コメント(0)