「メリーポピンズ・リターンズ」2/3(日)
大人の中にある子どもの心に訴える、ほぼ完璧な続編!
あの完璧なナニー、メリー・ポピンズが帰ってきた!
ジュリー・アンドリュース主演の映画「メリー・ポピンズ」
から約半世紀。あまりにも愛されている名作ミュージカル
だからこそ、人々に満足される続編作りは並大抵の難し
さではなかったはずだ。
だが、冒険に満ちた新しいストーリーを語りながらも旧作
映画に最大限の敬意を払い、同等の楽しさと胸いっぱい
の懐かしさを味わわせ、深く心を揺さぶるテーマを届けて
くれるのだから、まさにマジカル。原作ファンにとっても
「ほとんど完璧!」と讃えたくなる出来だ。
語られるのは旧作から25年後のバンクス家。幼かった
マイケルは3人の子を持つ父となったが、妻を亡くし、
大恐慌下で借金を作ってしまった。父が遺してくれたは
ずの株券は紛失し、屋敷を失う危機に。そこへ、メリー
が舞い降りてくる。
エミリー・ブラントは、甘すぎだったアンドリュースよりも
っとツンツンしてもっと自分大好きな、原作のイメージ
により近づけたメリー像(と完璧なパフォーマンス!)で
見る者を魅了する。シャーマン兄弟の名曲たちに比べ
ると、楽曲はやや弱い。それでも成功した鍵は、ブラント
の好演と、作品のトーンを「懐かしさ」に置いたことにあ
るのではないか。
物語の核には、マイケルや子どもたちが喪失感にとら
われながらなくした過去を懐かしむ想いと、メリー・ポピ
ンズがマイケルやジェーンのなくした子供心を惜しむ想
いがある。そして旧作映画を愛する観客は、新しい物語
にワクワクさせられながらもノスタルジーをかき立てられ
るだろう。
旧作と呼応するようなシーンやナンバーが旧作の匂い、
楽しさを思い起こさせ、「また会えた」ような感覚をもた
らすから。つまり、二重の懐かしさが心に触れるのだ、
魔法のように。
たとえば旧作でバートの絵の中に入り、アニメーション
のペンギンと歌い踊るあのシーンのアップデートは、ロ
イヤル・ドルトンの飾り皿(原作にも登場)の中。クラシ
カルな描き方が郷愁を誘い、サンディ・パウエルの衣装
も懐かしスイッチを押しまくる。最高の贈りものは、元頭
取ドース・ジュニア役のあの人!
原作ファンとして非常に心を動かされるのは、物語が原
作のエピソードばかりか、スピリットを見事に汲んでいる
点だ。原作者パメラ・L・トラバースは「メアリー・ポピンズ
」シリーズの中で「大人になっても子どもの心を忘れな
いで」というメッセージを繰り返し語っている。原作にある
「ジョンとバーバラの物語」を読めば、琴線に触れるポイ
ントが増えるだろう。これは、大人の中にある子どもの心
にこそ訴える作品なのだ。
そして「なくしたものは、本当はいまもそばにある」という
メリーの教え。「メリー・ポピンズ」製作の舞台裏を描いた
「ウォルト・ディズニーの約束」を見ればわかるように、デ
ィズニー嫌いの頑固者だったトラバースは、8歳のときに
他界した父親への喪失感にとらわれ続けていた人。それ
を思うと本作は、まるでトラバースへのやさしさに満ちた
贈りもののようにも感じられる。トラバースもこの続編を
見れば、きっと頑なな心を溶かし、及第点をくれるに違い
ない。
≪メリーポピンズ・リターンズ≫評論より転載
公開早々のメリーポピンズ リターンズを観てきました。
やぱりいいですねえ・・ディズニーの映画は。
やはり軽くて夢があって愛がある。
映像はとっても奇麗だし音楽もグっとくるし。
「なくしたものは<、本当は今でもそばにある・・」大人の
中の子ども心をグイグイ取り戻させてくれます。
そしてメリーポピンズは別れをつげることもなく、大空の
かなたに傘と共に去っていく。
いやあ・・本当に映画っていいですねえ・・・。
あの完璧なナニー、メリー・ポピンズが帰ってきた!
ジュリー・アンドリュース主演の映画「メリー・ポピンズ」
から約半世紀。あまりにも愛されている名作ミュージカル
だからこそ、人々に満足される続編作りは並大抵の難し
さではなかったはずだ。
だが、冒険に満ちた新しいストーリーを語りながらも旧作
映画に最大限の敬意を払い、同等の楽しさと胸いっぱい
の懐かしさを味わわせ、深く心を揺さぶるテーマを届けて
くれるのだから、まさにマジカル。原作ファンにとっても
「ほとんど完璧!」と讃えたくなる出来だ。
語られるのは旧作から25年後のバンクス家。幼かった
マイケルは3人の子を持つ父となったが、妻を亡くし、
大恐慌下で借金を作ってしまった。父が遺してくれたは
ずの株券は紛失し、屋敷を失う危機に。そこへ、メリー
が舞い降りてくる。
エミリー・ブラントは、甘すぎだったアンドリュースよりも
っとツンツンしてもっと自分大好きな、原作のイメージ
により近づけたメリー像(と完璧なパフォーマンス!)で
見る者を魅了する。シャーマン兄弟の名曲たちに比べ
ると、楽曲はやや弱い。それでも成功した鍵は、ブラント
の好演と、作品のトーンを「懐かしさ」に置いたことにあ
るのではないか。
物語の核には、マイケルや子どもたちが喪失感にとら
われながらなくした過去を懐かしむ想いと、メリー・ポピ
ンズがマイケルやジェーンのなくした子供心を惜しむ想
いがある。そして旧作映画を愛する観客は、新しい物語
にワクワクさせられながらもノスタルジーをかき立てられ
るだろう。
旧作と呼応するようなシーンやナンバーが旧作の匂い、
楽しさを思い起こさせ、「また会えた」ような感覚をもた
らすから。つまり、二重の懐かしさが心に触れるのだ、
魔法のように。
たとえば旧作でバートの絵の中に入り、アニメーション
のペンギンと歌い踊るあのシーンのアップデートは、ロ
イヤル・ドルトンの飾り皿(原作にも登場)の中。クラシ
カルな描き方が郷愁を誘い、サンディ・パウエルの衣装
も懐かしスイッチを押しまくる。最高の贈りものは、元頭
取ドース・ジュニア役のあの人!
原作ファンとして非常に心を動かされるのは、物語が原
作のエピソードばかりか、スピリットを見事に汲んでいる
点だ。原作者パメラ・L・トラバースは「メアリー・ポピンズ
」シリーズの中で「大人になっても子どもの心を忘れな
いで」というメッセージを繰り返し語っている。原作にある
「ジョンとバーバラの物語」を読めば、琴線に触れるポイ
ントが増えるだろう。これは、大人の中にある子どもの心
にこそ訴える作品なのだ。
そして「なくしたものは、本当はいまもそばにある」という
メリーの教え。「メリー・ポピンズ」製作の舞台裏を描いた
「ウォルト・ディズニーの約束」を見ればわかるように、デ
ィズニー嫌いの頑固者だったトラバースは、8歳のときに
他界した父親への喪失感にとらわれ続けていた人。それ
を思うと本作は、まるでトラバースへのやさしさに満ちた
贈りもののようにも感じられる。トラバースもこの続編を
見れば、きっと頑なな心を溶かし、及第点をくれるに違い
ない。
≪メリーポピンズ・リターンズ≫評論より転載
公開早々のメリーポピンズ リターンズを観てきました。
やぱりいいですねえ・・ディズニーの映画は。
やはり軽くて夢があって愛がある。
映像はとっても奇麗だし音楽もグっとくるし。
「なくしたものは<、本当は今でもそばにある・・」大人の
中の子ども心をグイグイ取り戻させてくれます。
そしてメリーポピンズは別れをつげることもなく、大空の
かなたに傘と共に去っていく。
いやあ・・本当に映画っていいですねえ・・・。
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