「毛皮のケア」2/8(日)
今日は、年代物のファー製品が入って来ました。
一つ目はシェアードミンクのブルゾンです。
違う色のファーや、レザーも使われています。
全体に革の柔らかさも保たれていて程度は良好です。
次は、シール(アザラシ)の毛皮です。
日本でも昔から使われていて、厚みがあり、保温性も高い素材です。
ワシントン条約によって、アザラシの種類によって捕獲が禁止されて
います。
触ると毛の根元の革の硬さが感じられます。
保管中の温度や湿度が高いと革の中の鞣し剤の成分などが酸化し
て硬化します。また、毛皮や革は、置いたままにすると硬くなりやすく
カビも生えやすいため、時々着て動かした方が柔らかさを保てます。、
毛皮のクリーニング方法はいくつかありますが、機械の中で行う方
法としては、パウダークリーニングがあります。
これは、トウモロコシなどのパウダーに洗剤を沁みこませて、毛皮と
一緒にドラムの中で回し、ファーの間の汚れなどをパウダーに吸着
させて取るというもので、毛皮のクリーニングはこの方法が用いるこ
とが多いです。
ただ、全体を溶剤や水に漬けるわけではないので、毛皮が変化す
るリスクは少ないですが、汚れの取れ方にも限界があります。
革が硬化しているものは、ドラムで回転するだけでも傷がついたり
する可能性がありますし、汗汚れなどはパウダーでは取れないで
すから、うちでは毛皮のケアは手作業で行います。ですから、今回
のアザラシの革も手作業でケアしていきます。
まず、表側は、消臭抗菌剤を噴霧してから拭き取ります。
毛の部分は水に弱いというわけではないですが、根元の革が濡れ
ると、毛皮によっては革が硬化したり縮むものがあります。
その見極めは難しいですが、鞣し方や、染色の有無、革の状態など
で判断して硬化しそうなものは、毛の部分だけを濡らすようにします。
拭き取る時は襟や袖口など汚れているところは念入りに拭き取ります。
拭き取ったら、手やブラシで毛並みを整えていきます。
濡れてる内は強くブラッシングすると毛が抜けるため、手で軽く撫でる
ようにし、乾いてからブラシを使いフワッと仕上げます。
そして、内側は、首回りや脇など汗を吸っているところを中心に、布地
に拭き取り専用の洗剤を沁みこませたもので拭き取ります。
毛皮はとてもデリケートな素材で、一着の中でも、その部分によって状
態が違いますから、本当に細かいところまで意識を向けながらケアする
には、手作業が一番向いています。ということで、今日の朝一のお仕事
は毛皮のケアから入りました。
さて、昨日、伊勢丹新宿店のアットリーニで、コーヒーを飲んでいたお客
様がご自身の白のセーターにコーヒーをこぼされた。大至急、シミ抜きに
出されたそうですがシミが落ち切れず、それ以上シミ抜きをしたらウール
が毛羽たってしまう・・・ということで、うちの工房に持ち込まれました。
「シミ抜きはすぐやっておかないとね」と即対応。キレイにシミを落として
お返ししたら、アットリーニのTさんから感謝とお礼のクッキーが届きまし
た。気を使ってくれてあうりがとう。Tさんは、とっても嬉んでらっしゃったそ
うです。
ポジティブに即対応すれば感動と喜びが生まれる。そんなことを「情緒的
な体験の機会」として昨日書きました。これがうちのモットーです。何でも
ポジティブに「すぐやる!」が、気持ちよくスッキリします。毛皮の毛並みも
臭いもスッキリしました。
本店のお客様からもだいふくをいただきました。仕事が終わって
、疲労回復のための甘いものはたまりません。感謝。
生かしていただいて ありがとうございます。
一つ目はシェアードミンクのブルゾンです。
違う色のファーや、レザーも使われています。
全体に革の柔らかさも保たれていて程度は良好です。
次は、シール(アザラシ)の毛皮です。
日本でも昔から使われていて、厚みがあり、保温性も高い素材です。
ワシントン条約によって、アザラシの種類によって捕獲が禁止されて
います。
触ると毛の根元の革の硬さが感じられます。
保管中の温度や湿度が高いと革の中の鞣し剤の成分などが酸化し
て硬化します。また、毛皮や革は、置いたままにすると硬くなりやすく
カビも生えやすいため、時々着て動かした方が柔らかさを保てます。、
毛皮のクリーニング方法はいくつかありますが、機械の中で行う方
法としては、パウダークリーニングがあります。
これは、トウモロコシなどのパウダーに洗剤を沁みこませて、毛皮と
一緒にドラムの中で回し、ファーの間の汚れなどをパウダーに吸着
させて取るというもので、毛皮のクリーニングはこの方法が用いるこ
とが多いです。
ただ、全体を溶剤や水に漬けるわけではないので、毛皮が変化す
るリスクは少ないですが、汚れの取れ方にも限界があります。
革が硬化しているものは、ドラムで回転するだけでも傷がついたり
する可能性がありますし、汗汚れなどはパウダーでは取れないで
すから、うちでは毛皮のケアは手作業で行います。ですから、今回
のアザラシの革も手作業でケアしていきます。
まず、表側は、消臭抗菌剤を噴霧してから拭き取ります。
毛の部分は水に弱いというわけではないですが、根元の革が濡れ
ると、毛皮によっては革が硬化したり縮むものがあります。
その見極めは難しいですが、鞣し方や、染色の有無、革の状態など
で判断して硬化しそうなものは、毛の部分だけを濡らすようにします。
拭き取る時は襟や袖口など汚れているところは念入りに拭き取ります。
拭き取ったら、手やブラシで毛並みを整えていきます。
濡れてる内は強くブラッシングすると毛が抜けるため、手で軽く撫でる
ようにし、乾いてからブラシを使いフワッと仕上げます。
そして、内側は、首回りや脇など汗を吸っているところを中心に、布地
に拭き取り専用の洗剤を沁みこませたもので拭き取ります。
毛皮はとてもデリケートな素材で、一着の中でも、その部分によって状
態が違いますから、本当に細かいところまで意識を向けながらケアする
には、手作業が一番向いています。ということで、今日の朝一のお仕事
は毛皮のケアから入りました。
さて、昨日、伊勢丹新宿店のアットリーニで、コーヒーを飲んでいたお客
様がご自身の白のセーターにコーヒーをこぼされた。大至急、シミ抜きに
出されたそうですがシミが落ち切れず、それ以上シミ抜きをしたらウール
が毛羽たってしまう・・・ということで、うちの工房に持ち込まれました。
「シミ抜きはすぐやっておかないとね」と即対応。キレイにシミを落として
お返ししたら、アットリーニのTさんから感謝とお礼のクッキーが届きまし
た。気を使ってくれてあうりがとう。Tさんは、とっても嬉んでらっしゃったそ
うです。
ポジティブに即対応すれば感動と喜びが生まれる。そんなことを「情緒的
な体験の機会」として昨日書きました。これがうちのモットーです。何でも
ポジティブに「すぐやる!」が、気持ちよくスッキリします。毛皮の毛並みも
臭いもスッキリしました。
本店のお客様からもだいふくをいただきました。仕事が終わって
、疲労回復のための甘いものはたまりません。感謝。
生かしていただいて ありがとうございます。
■トラックバック
この記事へのトラックバックURL:/blog6/blog.cgi/20150208075026