「あっ、という間の日曜日」1/18(日)
今日は日曜日ですが、ナチュラルクリーン君津工房はお休みでは
ありません。相変わらず問い合わせは多いいし、時期的には閑散
期ですが全国から宅配で品物も結構入ってきます。
だから・・、休めません。できるだけ早く待ってらっしゃる全国の
お客様に見積もり連絡をするためにも。
今日の入荷点数は高級衣類や靴やバッグで80点ぐらい。
最初はフェイクファーのボレロですね。え〜、首回りに汚れや
黄ばみがあり、フェイクファーの部分も全体にくすみがあります。
これは、全体漂白で黄ばみやくすみを取ると、すっきりとします。
次に、こちらのワンピースは黒い部分が塩化ビニルの合成皮
革です。これは、ドライクリーニングをすると、紙のように硬くな
るので要注意です。
また、白い部分は汗などの水溶性の汚れが残ると、後から黄
ばみが出て来るため、水で汚れを流しておくことが必要です。
襟や脇などの汚れは部分シミ抜きできれいにします。
次はフィッシャーマンズセーター。ちょっと形が変わっていて埴
輪のようにも見えます。
茶色い点ジミが色々なところにありますから、食べ物などがこ
ぼれて、それが、時間が経って変色したのでしょう。これも部分
シミ抜きと全体漂白です。
そして、次はダウンコート。素材はと・・ポリエステルとナイロン
の混紡です。
コーヒーのシミがたくさん付いていますので、まず、シミのところに
洗剤を付けて全体を洗ってみて、残るようなら漂白で落としていき
ます。
このレディスジャケットは写真で見ると着物の生地で作っているよ
うに見えますが、実際はウールとコットンの混紡でかなり厚みと重
みのあるものです。
ところどころにある茶色の変色ジミは部分漂白で落とします。
模様は顔料プリントですが、首回りなどは摩擦などによって、顔料の
樹脂が溶けて柄が滲んでいますから、柄を消さないように滲みだした
顔料を溶剤で取っていきます。
次はウールのカーディガンです。目立つ汚れはなくきれいです。
ただ、脇の縫製部分に穴があいていますので、洋裁専科の松山
ははが明日修理して直します。
次はと、マルニの綿のスカート。
お客様にもマルニのマニアの方がおられますが、マルニらしい独特
の雰囲気がありますよね。
綿素材は汗を吸いやすいため、コマメにケアしないと黄ばみやすく、
このスカートの後ろ側も黄ばみがあります。これは、漂白を使って落
とします。
これはポーターのバッグ。丈夫で使いやすい定番のバッグです。
外側は汚れが目立ちませんが、内側にシミがあります。
内袋を外側に引っ張り出して部分シミ抜きで落としていきます
黒いシミはインクのようです。
内ポケットにボールペンなどを入れておいて滲みだしたインクです。
シミの数が多いですし、付いてから時間が経っているようですから
簡単にはとれません。取れにくいゲルインキなどは、専用の粘度の
高いシミ抜き剤で絡め取ります。
次は、ハリスツィードのジャケットです。「おおっ!どうしたの?」袖の
内側に血液がついています。
表地には染みだしていないようです。
酵素や漂白などを使いながら血液を落とします。
これは、ダウンの変色を直したものですが、変色が激しかったため
ステッチの部分が色ムラが残りました。
こちらは全体的に色ムラがわからないように修正できたダウンです。
色ムラのあるステッチ部分を色修正しました。どう?わからなくなった
でしょう。
こんなことしてたら、あっという間に日曜日が過ぎていくのでした。それ
にしてもやってる全員義務的な仕事って感じじゃないよね。好きなんで
しょう、僕を含めて。
生かしていただいて ありがとうございます。
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