OKIHIDE: 『美味しさシミュレーション』

『美味しさシミュレーション』

おだしを仕込みながら、
いろんな人の顔のイメージが浮かんできます。

顔.. というか舌の感覚や美味しい気持ちの感触。の想像。

を日々仕込みでシミュレーションして遊んでいるのだと思います。

美味しさに求められる満足度はＴＰＯにより変化しますから、

こんな美味しさもいいんじゃない？

この味は、この人には喜ばれたらいいな
と、実験発見の繰り返しです。

さっとお湯から引き上げてスッキリ美味しい素材から、
じっくり煮出して美味しい素材、

そのハーモニー具合のちょっと遊びが欲しいので、
最近は “出汁布袋”にある素材を入れて抽出時間に差をつけたり、
“出し切ったり” します。

自分が創ると同時に、
出来上がってきちゃってありがとう！っていうのが毎回正直な感想なので、

そういう意味では、発見の連続です。想像以上でもあります。

これってＮＣのooさんにウケないかな… とか勝手に味のラインを想像してしまいます。

繁忙期のＮＣさんに召し上がっていただくのは難しそうですが、

うどん鍋を送ったら今だったらこのくらいハッキリしてたらいいかもな… とか、
ずっと様々シミュレートしながら創るのです。

今日こられるお客様は… と思いながら、
自分のイメージと違って出来上がってくるのは、
お出汁と問答が続くからでしょう。
お出汁は知っている、、です。

あれこれって意外にウケいいじゃん… っとかね。

最近は塩分やカロリーを気にしてお出汁は残すと決める方も多いですが、

それでも添えたレンゲも無視して
お鉢を片手にお出汁を飲み干される風景なんかには、めっちゃ感動しますよ。

なんでやろ！ってその度改めて味見しますもん笑

ふぅう〜ん　　あ　っそう…！なんてお客様との美味しい感覚を
改めて知るその感じもまたおもしろいのです。