知人に悪い点があれば戒(いまし)めてあげなさい。
物事の善悪を教えてあげなさい。
悪いことから知人が離れるようにしてあげなさい。
そうすることで、その知人は良い人から好まれ、
悪人からは嫌われる人に成れます。(77番)
悪い人と交友を持ってはいけません。
心が醜い人と遊んではいけません。
心が善い人と交友しなさい。
そして、心が高貴な人と親しくしなさい。(78番)
(原始仏典 ダンマパダ6章-77番・78番)
釈尊という御方はあまねく衆生すべてを救いたいという御方でした。
でも釈尊は、心の善悪と、行為の善悪については、とても厳しい御方でした。
「悪人をも救うためには、まず善人をしっかり守らなければならない」
ということなのです。
現実的に悪人ばかりの地獄のような世の中になれば、一部の悪人が心底救いを
求めた時には誰がその悪人を助けるのか?
世の中全部が暴徒や遊び人ばかりになれば、誰が食料を作るのか?
つまり、本当に悪人も善人も両方を救うためには、全部が同じ色に染まらない
ようにしっかり選択しておかないと、本当の救いは「現実的には」できません。
いや、そんなことはない。私には悪い人もいるが、うまく別けて付き合っている。
悪人も情が有る人間だ、という人も必ずいます。
でも、そんな甘いことはありません。やはり「蛇の道は蛇」であり、人間が持つ
根っからの性(サガ)を甘く見てはいけません。金が欲しい人間の執着や執念とは、
一般人の想像をはるかに超え、悪人との交友の為に先の見えない底なし沼に
引き込まれていくことは簡単に起こるのです。
だから最悪の事態を想定して自身や縁者や家族や会社等を守る正しい智慧が必要なのです。
この項は、教育の大切さを釈尊が教えてもいます。
もう分かりきった、ベタでありふれた内容でも、
やはり「誰かが」口に出して行かないと、人間が堕落するのは本当に簡単なのです。
「朱に交(まじ)われば赤くなる」、つまり人間は交わる友人、
その環境によって、良くも悪くもなるのが現実です。
生まれと貧富の違いで人を差別せずに、
表面では分からない、隠すことも可能な自分の心の善悪を「恐れる」人間でありましょう。
本当に、現実にあらゆる人々を救いたい時は、
大切な一部だけを区別して残す発想も大切なのです。心を鬼にしてね。
成人しても働かな子どを持つ親は、心を鬼にして、
まず自分たち親の生活ができるように自分の生活を守ることが、
最終的にはダメな子どものためになります。
成人した子どものことよりも、親の生活を優先して守ればよいのです。
日本も地球の為に残すべき国になれますように、
自らの道徳観を高めなければ国の存続は無理だと感じています。
正しい真理とは、個人にも国家にも言えるということです。
今日もより良く生きる智慧を与えて頂いて有難うございます。
皆さんの仕合せを心より念じております。
【柔訳 釈尊の言葉第一巻】著:谷川太一より抜粋転載
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日本人の道徳心
「天の意志」
志のある人は、イザという場面に当たって、
やはり、天がもし私を必要とするならば
といった気概で立ち向かわなければならない場合があると思う。
そして実際、多くの場合、それで道が開けていったりする。
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今日の諺 「国際平和(こくさいへいわ)」
【意味】
世界の平和を考えるとき
国と国との戦争や内乱が行われていない状態のこと。
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