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3/5(水)「お役に立つ人に成ること」

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「お役に立つ人に成ること」

あたかも青頸(あおくび)の孔雀が空を飛んでも、

白鳥の速さに及ばないように、

在家者は、人里離れて林の中で

瞑想する出家修行者には及ばない。

(原始仏典『スッタニパータ』第一章第十二節ー二百二十一番)

 

この項で、『スッタニパータ』第一章「蛇の章」は終わりです。

この項も、釈尊からの直伝の御言葉ではなくて、後世に弟子たちが

組織維持して鼓舞するために(宗教組織アルアル)で加筆されたと

想定します。

 

在家の信仰者は、山で修行に専念する修行者には、心境でかなわな

書いてあります。「でも、それが何か?」「別に、修行者に勝つ

つもりもありませんよ~」というのが、庶民の本音です。

しかし、最古の仏典にわざわざ記載されているわけを、ここで考え

ます。これは、逆説的な、戒めの項だと。

 

古くから人間は、自分の身分や、自分が属する組織などの「権威」を高

めたい時に、または長く維持したい時に、一般人との比較をしてみせて、

自分たちを安心させる側面を人のサガとして持つということを、まさに

この項は見せてくれています。

 

この項を読んで、

*専門家だからと言って、驕り高ぶってはいけないよ。

*他人と比較して、自分たちを褒め讃えることや、権威を見せつけることは、

 実に醜いことなんだよ。ということを教えるのが、陰にある真の目的の項だ

と感じます。

その証拠に、これは「蛇の章」の最後なのです。

「悪知恵の深い蛇には、ダマされるなよ」ということを、見せてくれる項だ

と思います。

 

自分は、〇〇を信仰しているから安心だ。

自分は、一部上場企業に属しているから安泰だ。

自分は、あんたたちよりも修行・勉強しているから違うんだ。

 

このように考えて、他人と比較している間は、それは蛇のサガに騙されている

最低の人だということです。

 

一燈園の故石川洋先生は、「偉い人にならなくていい。立派な人にならなくて

いい。お役に立つ人になることた゛」と教えて下さいました。

法然さまは「愚か者の自覚」を言われ、親鸞さまは「人の悪性は捨て去れない」

と言われました。人は、愚か者や悪性に蛇のようにとぐろを巻くのではなく、

「これでいいのか?これでいいのか?」といった問題意識を持って、謙虚に少しでも

周りのお役に立つことを意識して生きいくことだと感じます。

 

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日本人の道徳心

「好きな道を選び、究める」

志を立てるとは、自分の好きな道を選び、

一生懸命に研鑽を積んで、

その道を究めることである。

だが、好きな道を選ぶというのは、

簡単なような実はむずかしい。

人間同士でも、好きな道よりも、

その時々の時流に乗りたがるものだからだ。

これを学べば時流に乗れるだろう、

というような考えで勉学のときを送ったとしたら、

時代が変わってそうした知識や能力が

望まれなくなった時、本人の失望は大きい。

でも、自分の好きなことに努力、

専心していた人だったら、

世の時流などというものは関係がない。

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今日の諺 「才色兼備(さいしょくけんび)」

【意味】

才能があって、容姿も美しいこと。

女性に対してのほめ言葉。

「才色」とは才能と色で、

色とは女性の美しい顔かたちのこと。

「兼備」は兼ね備えるという意味。

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