様々な宗教を体験して、
それで自分が変わらないことを
思い知ること。
色々な宗教的な内容・教理を
他人と論争しても、何の意味もなかったこと。
それを超えて、
「自分自身を見つめる」という
正しい道に人が至った時、
「私は他人から何も学ぶ必要がなかったのだ」
という真の悟りへの知恵が生じます。
だから、どんな交わり、
集団の中に自分がいましても、
自分一人で歩く覚悟を持ちなさい。
まるで一本角が立つ
サイのように一人で歩みなさい。
[原始仏典『スッタニパータ』
第一章第三節-五十五番]
もう、さすがは釈尊!と
うなるしかない項です。
これを二千五百年も前に、
すでにおっしゃっていたのです。
人類が辿るパターンを、
しかも悟りに辿り着く過程を、
短文で見事に表現し看破されています。
今の社会でも、
いまだに起こっている信仰の問題です。
自分のこと以外を信じるという信仰は、
*どんなに感動しても、
*その内容で他人と論争しても、
*家族との時間をムダにして懸けても、
*それで半世紀が経っても、
自分自身は何も変わらなかった。
成長しなかった。
ましてや、悟りに行き着くことはないのです。
人生の時間の大半を
ムダにする経験をしてから、やっと、
*本当に大切なことは、
自分の心の中に在ったのだ。
*家族との時間が大切だった。
*心の問題、信仰については、
他人から元々学ぶ必要はなかった。
ということを、賢明な
「一部の人だけ」が気づけます。
痛い思いを経験してから、
気づける人です。
まだマシな御方です。
大半の人は死ぬまで気づけずに、
自分自身を見ずに、
他人を信仰するままで終わります。
そして死後に目覚めた時に、
ムダにした今生を後悔します。
人が死んで霊体に戻った時に、
コノ世で自分が信仰していた先生様が、
蛇やタヌキや、キツネのような
「根性」「性(サガ)」の姿をしていることに、
アノ世で仰天します。
誰もが認識できます。
霊体の視点では、
もう明らかに他人の本性が見えるのです。
人間は欲心と自我(ワレヨシ)により、
誰もの霊体が水面下では、
生きながら簡単に変化をしていくのです。
コノ世には菩薩の霊体の人間もいれば、
蛇やキツネも特にタヌキはたくさんいます。
まさに動物ランドでもあるのがコノ世の真相です。
でも、どの人の心の奥にも、
間違いなく内在神
(真の根源神)が実在されています。
つまり、人の自我が、
色々な秘象に変化を起こすのです。
真から人が改心すれば、
その人の霊体は人の形に戻ります。
この項で肝心な、
「私は他人から何も学ぶ必要がなかったのだ」。
これは、あくまでも信仰の視点での限定の話です。
コノ世での仕事や、勉強は、
素直に先生や上司から
謙虚に教わることが非常に大切です。
心の問題については、
*他人の心の改善パターンが、
自分に合うとは限らない。
千差万別なものであること。
*自分の良心(真我・内在神・本当の自分)が、
すべての宗教の本質・何が正しいのか、
をすでに知っているのです。
つまり、自分の心が知っているが、
「思い出せない」のが真相です。
悟りとは、これに気づく瞬間でもあります。
痛い思いを経験してから、
色々なことに人は何度も「気づき」始めます。
ただ少ないですが、
中には最初から痛い思いをしなくても、
他人への信仰に引っかかることなしに、
自分の心を見つめることができている人もいます。
そういう人は、悪徳な宗教や
有料先生との縁もできずに、
社会の中で良い地位にまで
行かれる人が多いです。
もう直感で、無意識に
有害な有料先生を避けて、
正しい道を自分で歩きます。
しかし、信仰もバカにして、自分を見つめて
反省することもない人は、論外です。
来世は、自分の苦悩から
他人を信仰して騙される経験をしてから、
自分自身を見つめる道に
気づければ幸いです。
でも、これでは非常に気が遠くなる話ですね。
今日も、生活の中で
自分の心を静観しながら、
目の前のことに没入しましょう。
人は、何も考えない時間は、
心身の生命力が漏電せずに充電されています。
これを知っておきましょう。
「柔訳 釈尊の教え 第一巻」
著：伊勢白山道より転載
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