一本の我欲の木を切り取るだけではなく、
自分の我欲の森を切り倒しなさい。
ほんとうの危険は、
いくつもの我欲が重なり
森になった時に起こります。
我欲の森と、
その下に生えかかる芽を刈り取り、
向上したい者は、
我欲の森から離れた所に住みなさい。
[原始仏典『ダンマパダ』
第二十章―二百八十三番]
自分だけが良くなりたいという
ワレヨシの我欲は、
一つだけを抑えていてもダメなのです。
一つの我欲があれば、
その奥にはワレヨシの森が
その人には在るのです。
そして、ワレヨシの森が大きくなった時に、
その人は現実の行動でも
いろいろとしでかすことになります。
その結果は、さまざまな不幸を
自他にもたらします。
悪い因果を残していきます。
だから幸福になりたい人は、
自分の我欲全体と、
新たに生えかかる我欲の芽を
滅するつもりでいることが大切です。
そして、社会のさまざまな我欲の森
(博打・不倫・詐欺・危険な薬物⋯⋯)から
距離を置いて暮らすことが、
ほんとうの心の平安を自分にもたらします。
このように釈尊はこの項でおっしゃっています。
人間の欲望には悪い欲だけではなくて、
良い欲望もたくさんあります。
ただ、自分だけが良くなりたいという
ワレヨシの欲望ではダメなのです。
これは最悪の欲望です。
仏教には、「大欲を持ちなさい」
という思想があります。
自分だけの小さい欲望
(金銭・異性・見栄⋯⋯)を持つからダメなのです。
自分だけではなくて、
社会全体を良くしたいという
大きな欲を持つことを重要視します。
そして、多くの人々を助けるために、
自分自身が仏様になりたいという
大欲を持つことを仏教の目的とします。
日本のことわざにも、
「大欲は無欲に似たり」、
つまり、巨大な欲を持つ者は、
目先の小さな欲望などには目もくれないから、
一見無欲に見えるとあります。
小さな欲望に生きる人間は、
卑怯で卑屈な人に見えて、
ほんとうに霊体も小さい人間に視えます。
その霊的な姿がケモノのように
視える人もいます。
家族のために、会社全体のために、
社会のためにと大きな欲望を持つ者は、
輝いてカッコ良く見えるものです。
ただしこれは、
世界平和のために「祈る」ことが良い、
というような意味ではありません。
もっと具体的に、
自分の生活環境の中から
「行動」するべきことなのです。
自分だけの小さい欲望を持つ間は、
お金も入らないのです。
自分が大きな視点と大欲を持ち始めた時に、
その人の雰囲気が変わり、
運命が変わり始めます。
その先には、ほんとうに大金を動かす
人間になることも多々あります。
ただ、それが大欲でありましても、
社会生活での欲のやり取りではなく、
自分自身の内在神(良心)を
発露させるという真の欲を
持つべき世紀に今は入っています。
もう何度も生まれ変わって、
いろいろな欲望のパターンを
誰もが経験してきたのですから、
そろそろどの魂もすでに
自分の右胸に抱えている
真の生き神様(良心・内在神)を自覚して
明るく生きるべき世紀が来ています。
その時、人から神へと進化する
遺伝子の変化が人類に起こります。
そして、今の世界にある
すべての問題が霧散します。
まずは、自分自身から
そのようになりたいと思える
「大欲」を持ちましょう。
これが良性ウイルスのように広がり、
すべての人類を変えて行きます。
「柔訳 釈尊の言葉 第二巻」
著:谷川 太一より抜粋転載
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お客様の声
伊勢丹新宿店メンズ館
●他店でのクリーニングでロングコ
ートの風合いが変わってしまったと
いうことでお預かりしましたが、衿
周りの汚れもきれいになり、風合い
にもご満足のご様子でした。
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クリーニングのお勉強
●紳士用のスラックスにタバコの火を落として
穴があいてしまいました。
これはどうしようもないものでしょうか?
穴に繊維を詰めて直す
「かけつぎ」という方法があります。
かけつぎ技術は、穴のあいた部分に
糸をすくいこんで編み込むという職人技術で、
大変手間と時間がかかるものです。
専門のかけつぎ業者が行い、
1センチ角で1万円というコストが
かかる場合もあるため、
よく考えてご相談ください。
「Q&A クリーニングクレーム120」
著:澤 浩平 より抜粋
※かけつぎは、周囲を解いた共布を
穴の部分に当て、生地の織り目に合
わせて糸を織り込んで、穴の周囲の
生地と同化させる、非常に高度な技
術です。生地によっても仕上がりに
差があり、太い糸やざっくりした生
地は、修理跡がわかりづらいですが
、紺や黒の細い糸の無地の生地など
は、修理跡がはっきりわかります。
それでも、穴の部分を別生地を裏か
らあててミシンでたたいて直す修理
に比べると、はるかに修理跡は目立
ちません。かけつぎするには共布が
必要ですが、無い場合には、ポケッ
トの中や裾の折り返しなど、見えな
い部分から生地を取ることになり、
この場合は、ポケットをふさいでし
まうこともあります。
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