(独自の訳)
自分の肉体が水を満たした割れやすい素焼きの
陶器だということを認識しましょう。
そして、これに宿る自分の心をお城のように
固く守りましょう。
そして、智慧を武器として自我という悪魔と戦うのです。
その過程で自分が働いて勝ち得た財産を守りましょう。
ただし、財産にも執着しないことが、
真の勝利者なのです。
【原始仏典「ダンマパダ」第三章-四十番】
この項の内容は、
①自分の肉体が弱いものであることを認識し、よく肉体を
いたわり大切にしましょう。
②そして、自分の心だけは、強く守る決意をしましょう。
③智慧で心を制御しながら、いろいろな欲望に打ち勝ちな
がら、よく真面目に働きましょう。
④そして得た自分のこの世の財産は、より良く守ることが
正しいのです。
⑤でも、その財産にも、心の奥では執着して「いない」こ
とが、人としての完成なのです。
このように釈尊のお言葉が響いてきます。
釈尊は王子として生まれてこの世の栄華の贅沢を知り、そ
して極限の最下層の人々の生活にも自ら飛び込まれました。
この世の最高も最低も経験した上で出て来る言葉がこの項
です。
人間の一生がこれに表現されています。
この世の欲望(色情、金銭欲、権力欲、地位欲、名誉欲、
執着心・・)と戦うには、いつの時代にもやはりより良い
「智慧」と「知識」が必要だと示唆されています。
だから、このような智慧を学ばれるだけでも、危険な欲望
を自ら体験しなくても昇華している人がおられるかも知れ
ません。
その人は釈尊の智慧を学ぶことによって、自我という悪魔
を制御したと言えるのです。だから、智慧が魔物や悪魔を
制することは可能であるし、とても身近なことなのです。
国家にしましても、「道徳観」が智慧とも言えます。道徳観
が消えた民衆とは恐ろしいものです。それは人間の自由とは
決して言えないものです。国家にも、前期の⑤つが大切だと
言えます。
さらには大震災や戦争等によって、今の自分の生活も家庭も
仕事場も、いつでも簡単に無くなるものだという認識をして、
何が起ころうが釈尊から学ぶより良く生きる智慧で自らや家族
を守りながら、懸命に今を生きましょう。
そういう心境が自分なりの最善へと必ず導きます。
今日もより良く生きる智慧を与えて頂いて有難うございます。
皆さんの仕合せを心より念じております。
【柔訳 釈尊の言葉第一巻】著:谷川太一より抜粋転載
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日本人の道徳心
「志の持続①」
子供のときは誰でも
「将来はこうなりたい」「こんなことをやってみたい」
と思うことがある。
そう思うというのは、
実は「やることができる」という神様からのメッセージである。
そのときしっかりと志を立て、
持続して努力していけば、
必ず思ったようになれるはずなのだ。
ところが実際は、年を重ねるとともに、
だんだん「やれる」とは思わなくなってしまう。
そういう人が大半であろう。
「やれる」と思わなければ「やろう」とは思わない。
だから、結局、何者にもなれずに終わるのである。
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今日の諺 「医食同源(いしょくどうげん)」
【意味】
毎日バランスのよい食事をおいしく食べることが、
病気の予防につながるということ。
【由来】
「医食」は医療と食事、
「同源」はもとが同じという意味。
中国の「薬食同源」(薬と食事は同じ)という
考え方をもとに、日本で考え出された言葉。
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