「人は私が強く成るほど、苦しみが増していく」
まず雪山に住む神霊が問い掛けます。
「世界はどのように生起要るのですか。人は何に執着を持つのですか。
人は何に執着するのですか。人は何に悩まされるのですか。
(原始仏典 釈尊の言葉 釈尊の言葉 スッタニパータ編 第1章9節-No.168)
釈尊が答えました。
雪山に住む仙人へーマベッタよ、世界は6種類の機能から生起し、
人は6種の機能に親しみを抱き、6種類の機能に執着し、6種類の機能に悩まされる」
(原始仏典 釈尊の言葉 釈尊の言葉 スッタニパータ編 第1章9節-No.169)
神霊からすれば不思議で仕方が無いのです。
・ 必ず苦しみを呼ぶ原因(磁石)となる自我を、どうして人は社会(コノ世)に
生まれ出れば、持つのだろうか?
・ アノ世に居る間は、自我を持たないのに、コノ世に生まれると人は自我を持ってしまう。
・ しかも、その自我が発生するほど、後で苦しみを持つことに成るのに。
これはコノ世で人間に、苦しみの思いが発生する根本への疑問を釈尊にぶつけています。
逆に言えば、コノ世に存在する・生まれている神霊にも、この答えが分からないようです。
釈尊が答えます。
人は6種類の機能(眼・耳・口・鼻・身体・頭脳)の高低と、その美醜も入れた他人との
比較において、「それが自分という者だ」と思い込んでいます。
他人を見る場合も、6種類の機能の高低とその美醜を比較しながら、「それがアノ人というものだ」
と思い込んでいます。
でも釈尊は、「それは、ただの機能であって、本当のあなたでは無い。」
このように指摘しています。
でも人は、それでも、それが自分だと思っていのです。
しかし、人間は年を取るほどに、6種類の機能を失くして行くことに成ります。
機能の1つや2つを失くしても、外見が老いても、やはり自分は自分であり、同じ人間な訳です。
まさに釈尊が言われる、
「6種類の機能が自分自身だと思い込み、自分の存在価値観を、社会の中で競い合って
持とうとするために、人間に苦しみが生じ、私が強く成るほど、苦しみも強く成る」
これがズバリの答えです。
いずれは消えていく6種類の価値観のために、自分の心を痛めたり、他人を傷付けたりしては生けません。
障害者の御方は、少し早めに6種類の機能の何かを失くしただけであり、健康な人もいずれは順番に失くし
て行くのです。
死ぬ時は、全員が平等にすべての機能を失くしてコノ世を去るのが法則です。
機能を失くすのが遅いか早いかだけで、それに囚われ自分の心を痛めないでいましょう。
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日本人の道徳心
「心の態度」
チャールズ・ダーウィンは、
「人間にとって重要なのは、
頭のよさよりも心の態度である」
と言ったという。
つまり、価値ある人生を送るために
本当に必要なのは、
学問の世界で言う頭のよさではなく、
真剣にものを考え一事専心する態度である
と言いたかったのだろう。
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今日の諺 「針小棒大(しんしょうぼうだい)」
【意味】
小さいことを大げさに言うこと。
「針小」とは針のように小さい
「棒大」は棒のように大きいという意味。
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