コノ世の父親よりも母親よりも、
また他の親族たちよりも、
自分の正しい良心こそが
自分自身をほんとうに育ててくれます。
「原始仏典『ダンマパダ』第三章ー四十三番」
人間が生まれて育つには、
両親や縁者からのお世話と金銭がどうしても
必要です。
では、家が裕福ならば子供は正しく育つのでしょうか?
はたして人間として正しく育ったのか?
と疑問になるニュースが後を絶ちません。
どうしてなのでしょうか?
これこそが、釈尊がこの項で言われている内容なのです。
「真に人間を育てているのは、その人自身の良心なのだよ」
ということなのです。
これは、人間一人ひとりが仏性を宿しているという
霊的な視点から見ましても、真実であり正しい真理です。
しかし、こんなことは誰も教えてくれません。
もし子供の時代にこれを知って、
「そうか、自分を本当に育ててくれるのは、
自分の中の良心(他人への思いやり・愛情・何かを
育てる気持ち)なのか。このような自分の良心を
大切にすれば。自分自身もよい方向に成長できるのか」
という知識を持つだけでも、
人の運命は大きく変化致します。
では、何歳まで自分の良心が育ててくれるのでしょうか?
これは生涯なのです。生きる限り、自分の良心が日々の
自分を生かしめており、運命と死ぬ日まで準備してくれます。
だから人間が一番に恐れるべきものものなのは、
自分の良心なのです。
これこそが、人間の幸と不幸を左右し、
自分自身の環境や運命を決めています。
では、どうすればいいのでしょうか?
日々、自分の遺伝子(先祖)と、自分の心の正しい気持ちにして、
それでも生かされている感謝をしていくことが大切です。
自分の良心に向き合う人間こそは、
この世では本当に大きく「活かされる」ことになって
いくのです。歳街区につになっても。
逆に言いますと、
自分の今の環境を人の責任にしてはダメなのです。
本当に今の自分を構成しているのは、自分自身の良心に対する
「態度」の反映だということを思い知らないといけません。
この法則を知っていれば、勉強でも、仕事でも、商売でも、
人間関係や家族関係でも、いろんなことに応用して
自分が本当に育てられていきます。
良心はいつもあなたを見守りながら
冷静にジャッジしていることを自覚しておきましょう。
「柔訳 釈尊の言葉」
著:谷川 太一より抜粋転載
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