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「生かされていることに感謝できれば、すべてオッケー」5/20(土)

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世の人々はだんだんと裕福になっていきますが、

私だけがいつまでも独りであり貧乏になっていくようです。

私の心は混沌として、まさに愚か者のようです。

世の人々はキラキラと輝いて見えますが、

私独りだけは悶々と暗いのです。

世の人々はテキパキと動いていますが、

私独りだけはノロノロとしています。

私は、あてどなく大海に漂い、

海の凪のように進歩がありません。

世の人々は全員が役に立つ仕事を持っていますが、

私だけ独りで牢屋にいる役立たずのようです。

しかし、私独りだけが他者とは異なり、

大いなる大自然の母性に生かされていることを知っており、

これに感謝をしています。

 

最後の一文が、

老子が真の聖人であることを示しています。

生きて肉体を持つ間は、

老子も含めて人間全員の違いはないのです。

しかし老子は、大いなる母性(真理、神)に

「食」わしてもらって生かされていることに感謝(貴ぶ)をすることが、

他者との大違いだと言っています。

 

逆に言いますと、

コノ世で成功しようが金持ちになろうが贅沢な生活を楽しもうが、

大自然(道)の母性を尊ばない人間はダメだともいうことです。

さらに言えば、その人生に何があろうが、

大自然の母性に感謝できる人間は、

すべてがOKなのだとも老子が保証しています。

 

「柔訳 老子の言葉 写真集」

著:谷川 太一より抜粋転載

 

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