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「理屈よりも愛情が一番です」5/14(日)

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見えない・聞こえない・さわれない、

この三つをそれぞれ別々に追求しても、

その正体を決して理解することができません。

 

なぜなら、

同じ一つのモノ(真理)を指すからです。

同じ一つの真理が、

コノ世のどこまでも貫徹しています。

 

結局は、

このようなことを

名づけることができないので、

「無」としか表現ができません。

 

コノ世の真理である「無」とは形がなくて、

とらえどころが一切ありません。

だから「無」を、

「恍惚」(最高の喜び)と私は表現します。

 

無という

真理に向かっていっても、

その姿も見えず、真理に従っても、

その後ろ姿さえもわかりません。

 

古来よりの歴史の流れを見て知り、

その上で今の社会を見ますと、

見えてくる真理が存在します。

それこそが本当の真理の道なのです。

 

老子は、

コノ世の真理は「無」だと言っています。

私たちが「無」と聞きますと、

何もない、虚しい、つまらない、寂しい⋯⋯

などと思いがちです。

 

しかし「無」とは何もないどころか、

恍惚、絶対的な歓喜、

最高の快楽だと言っています。

「無」が、どうして最高の快楽、

仏教でいう混繋、

「三」味の境地なのでしょうか?

 

これを老子は、

人間の視覚・聴覚・触覚を「超えた先」に

存在するのが「無」であり、

恍惚としか言葉がないとしています。

逆に言いますと、

人間が視覚・聴覚・触覚に

"ダマされている間"は、

本当の恍惚を体験することがない

としています。

 

そして老子は最後の数句において、

このような見えない真理を

特殊な体験者(視覚・聴覚・触覚を超えた者)

だけではなくて、

普通の誰もが認識するためには、

歴史と今の社会の現状を見なさい

としています。

 

そこには

人間の生活の「継続」が存在するわけです。

人類が継続するのは、

子どもを育てる愛情がコノ世にあるからです。

人類が赤子を育てる愛情を放棄すれば、

百年もしないうちに絶滅します。

 

人類は、

無私の与える一方の愛情を持ち続ければ、

コノ世の社会で生きる間も死後の魂となっても、

自然と恍惚とした良い世界へと

進むのです。

 

自我の奪い好きではなく、

無我、無私の与え好きの世界へ還りましょう。

 

「柔訳 老子の言葉 写真集」

著:谷川 太一より抜粋転載

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木更津店

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