人類の歴史を見ましても、
出現したどんな強国でも、
それを構成していたのは
一人ひとりでは弱い民衆に過ぎません。
一人では弱い人間でも、
「思いを一つ」にできるか否かによって、
その国家の強さが変わります。
自然界で水が最強であるのは、
水同士は性質が同じだからです。
もし、少しでも性質が違う液体(油など)が水に混ざりますと、
分離して棲み分けが自然と起こります。
しかし、棲み分けができない場合は、
異質なモノ同士が混ざり合い、
全体が別物の濁った液体へと変化してしまいます。
それぞれが持つ本来の個性は低下してしまいます。
これと同じ現象が、
一人の人間の心の中でも発生するのです。
自分自身のことを、
ダメな奴だ、何をしても失敗する、
自分のことが嫌いだ⋯⋯。
あるいは、あれが欲しい、
こんな仕事は嫌だ、あいつを罵倒したい⋯⋯。
などなどと、次々と色んな思いが
一人の人間の中で発生しているものです。
このように色んな思いが湧いている間は、
その人間は弱いのです。
何においても、自分の実現力が弱くなるのです。
漏電状態になります。
ところが、幸運な人物、
事業の成功者、強い武道家⋯⋯、
このような人々の中でもとくに凄い人、
達人ほどに共通することは、
*思いの志が一つでぶれない。
*考え込まない。雑念が湧かない無の心境で生活している。
*無の心境で、目の前の問題を常に見つめている。
つまり、自分の中で雑念という分離が起こらずに、
無心でいるという統合の状態でいる人間です。
分離のない状態の心とは、
本当に強い未知の力を呼び起こします。
自分の中の一つひとつの思いや感情は弱くても、
全体で志を一つに統合している心は強い実現力を有するのです。
だから、生かされている感謝の思いを
志のカギとして常に持つことは、非常に良いことです。
この章の最後の句は、
理想的な王様、国家の代表者のとるべき姿が書かれています。
*国家に汚点や問題があれば、
その全部を自分の責任だと心から思える人物。
*国家や民衆に災難が起こらないように、
代わりに自分が犠牲になる覚悟をしている人物。
このような代表者が存在する国家は、
末永く繁栄するのです。
これを自分が住む国に当てはめて考えますと、
よくわかります。
いつの時代でも、
問題や災難が起これば家来や民衆の責任にして、
さらに強権を発動する愚かな代表者がいるものです。
そのような人物が支配する時代は、
大変なことになります。
この最後の文章も、
自分の心の問題に置き換えることができます。
自分や縁者に関することで問題があれば、
他人の責任にせずに、
自分の責任だと自覚できる人は
色んな意味で強くなれますし、
改善することが可能です。
私は様々な悩みを相談されることがよくありますが、
話を聞いていますと、
最初から他人の責任にしている人、
自分自身のこと以外に
原因を探すことしか視野にない相談者が多いのです。
要するに自分自身の責任を考えない人が増えています。
このようなタイプの人は、
一つが解決しても、
また違う問題や悩みが起こるのです。
自分自身を見つめない限りは、
幸運は逃げます。
自分自身が弱いと思う人間でありましても、
良い志を持ち、自己責任をもって、
自分ができることを努力していけば
絶対に大丈夫になるということなのです。
「柔訳 老子の言葉」
著:谷川 太一より抜粋転載
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お客様の声
全国宅配
★50代・女性
気に入っていた洋服の諦めていた汚れが落ちて
きれいになり、捨てようとまで思っていたもの
だったため、また着ることができて、思い切っ
てウォータークリーニングさんに頼って本当に
よかったです。
君津本店
●「去年もこのダウンを洗ってもらったので
今年もよろしくお願いします!」と、ラルフロ
ーレンのダウンをお預かりしました。
伊勢丹新宿メンズ館店
●60代、男性
ロングコートを見て「さすがたなぁ」以前出
したものも綺麗になったと「ここにしか出せ
ないよ」と嬉しいお言葉を頂戴しました。