根源の存在(道)が、
まず「有る」という「一つ」を
創造します。
そして、その「一つ」が陰と陽と
いう相反する「二つ」のモノを生
み出します。
そして、この「二つ」のモノの
中間に子どもと言える「三つ目」
となる「中間子」が生まれます。
三つ目の「中間子」が、この世の
万物を生み出します。万物は「陽
の気」を中心に持ち。その外側に
「陰の気」を持って構成されてお
り、そして「中間子」を持つ事に
より「安定」します。つまり、夫
婦は子供により和が保たれるとい
うことです。
二千五百年以上前に生きた老子が、
驚くべきことに現代物理学の構造
を知っており、しかも「中間子」
の存在を言ってます。日本は、こ
の理論を発見した湯川秀樹博士が、
この理論に縁するノーベル物理学
賞を受賞しています。湯川博士は
子どものころより老子の言葉を愛
読されていました。
万物が、三つの要素が揃って正し
く成長するという思想は古来より
世界各地で伝承されてきました。
例えば古代ヒンドゥー教では、三
神一体として、ブラフマン、ヴィ
シュヌ、シヴァと分けます。
キリスト教では、父と子と聖霊の
「三位一体」の思想、また、仏教
では阿弥陀仏、観世音菩薩、勢至
菩薩と「智慧と慈悲」の思想、
神道では三貴神として、アマテラ
ス、ツクヨミ、スサノオと分けま
す。このようにして、この宇宙に
は色んな意味での「三つの法則」
が存在します。
商売や仕事におきましても、
「上手くいかない」「何かが足ら
ない」と感じます時は、「三つ目
の要素は何か」を考えます。ここ
で老子は「中間の存在」、仕事に
おける「つなぎの存在」が大切な
のだとヒントをくれています。
そして最後に老子は、「権力や
自分の立場を悪用して強要するな」
と言っています。部下に対しても
自分の立場を悪用した強要する人
間はろくな結果にならないのが常
だということです。
この章は、初めに宇宙の創造の原理
を解説してみせ、そして最後に「他
人に強要するな」と締めています。
つまり老子にとっては、「他人を尊
重すること」が最重要であり、宇宙
の根本でもあるのです。原子核に要
らぬ圧力をかければ、原子爆弾にな
る、宇宙を壊すことになる、という
未来の原理も老子が知るがゆえに、
この章では最後に「強要するな」と
言っているようにも感じます。
さらに言えば、他人や物事に「思い
やり」を持って静観することが、
「三つの要素の関係」を壊さない
秘訣だと言ってます。「三つの要素
の関係」が外圧で壊れなければ、物
事はその中での最善に流れるのでし
た。
つまり、宇宙の原理において、
「強要するな」は大切なことなので
した。
・・・・・・・・・・・・・・・
「すてきなお手紙をありがとう」
また美味しい甘いモノ送りますね。
「美味しい、美味しい」と喜んで食べてもらえば
何より嬉しいです。