足ることを知り、
・・・・・聡明で、高ぶることなく、
諸々の(ひとの)家で貪ることがない。
「釈尊の言葉」
今、
あなたが欲しいものは何でしょうか。
テレビ、車、洋服、それとも称賛?・・・・・。
きっと色々あるでしょう。
もし、
一番欲しいものが手に入ったら、
あなたはどのくらい満足できるのでしょうか。
きっと、初めは、
嬉しい気持ちでいっぱいになるでしょう。
でも、しばらくすると、
また別の物が欲しくなるのではないでしょうか。
人間の「もっと欲しい」という気持ちには
終わりがないと釈尊は仰っています。
もちろんそれは、
悪いことばかりではありません。
何かを手にする為に、
頑張ることもできるからです。
しかし、
その繰り返しだけでは、
あなたの心は疲れ果ててしまうのです。
だから、
「もっと欲しい」に振り回されないように、
足ることを満足する心を育てましょう。
そうすれば、
今あるものを
もっと大切にできます。
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最近つくづく思うこと
自分の内側の声を聴くと上達も早い!
このブログでも何度か紹介しましたが、
私のテニスのバイブルは「インナーゲーム」という本でした。これは
・セルフ1:表面自我
・セルフ2:深層自我
という観点から、
・人はセルフ2の状態で練習をすると非常に上達が早い。
・人の上達を妨げるのはセルフ1だ。上手くやらなきゃ。失敗しちゃダメというノイズがセルフ2の指令を狂わせる。
・ただし普通の人にとってセルフ1を黙らせるのは難しいので「バウンド・ヒット」と口に出させることでわざとセルフ1の気をそらせる。
という内容です。
私はこのセルフ1とセルフ2の理論を活用して、テニスが上達しただけじゃなく、これは試合についても通じることを発見しました。
セルフ2の心理状態でゲームをするように工夫することで、試合にも勝てるようになって行きました。
セルフ1のノイズを乗り越えたアスリートの姿。
東京オリンピックを観ていて思うことは、やはり試合の勝負強さと、セルフ2はとても関係があるなということでした。
特に今回日本はメダルを取った無名の選手が何人もおられますが、無名であるほどセルフ1のノイズが少ない。純粋にセルフ2が試合を楽しんだということが、大きな追い風になっていると思います。
このセルフ2の集中が増している状態がゾーンと呼ばれる状態であろうと思います。時間が止まった静寂の中に自分がいる。アスリートの極限の境地であります。
一方、メダル確実と目(もく)されながら、あっさりと敗退した選手たち。彼らはセルフ1のノイズに負けたのだろうなと思います。
セルフ1とは「勝たなきゃ。メダルとらなきゃ。」という外からの評価です。コマーシャル契約とか年俸とか世間体とかマスコミとか。そういうノイズです。
一流のアスリートと言えどもこのセルフ1のノイズで調子を崩すことが普通にあります。試合とは相手ではなく、自分自身の心との闘いであることがわかります。
心の軸がぶれない景色を観たかった。
セルフ2は正直勝ち負けはどうでもいいのです。極限の状態で自分の力が発揮できるかどうか。
それは同行二人旅でもあります。試合とは相手との勝負ではなく、自分の心の奥底の自分が観える風景であります。
トップクラスのアスリート同士がぶつかるオリンピック競技であります。
本当に強い精神力の人だけが残っていく。
この精神力とは「相手に勝つ精神力」と思っている人が多いことでしょう。でも実際は「セルフ1のノイズに心の軸がぶれない心の体幹力」のことです。
その極限の状態でも、私は心の体幹が揺らがなかった。という景色が観たかったのでした。
ありがとうございます。(まるぞう備忘録より転載)