「すべては心がけ次第」
(独自の訳)
家の屋根を雑にふさいである家には、
雨が漏れ入ります。
自分の心を制御していない人には、
欲情が心に侵入するようにです。
家の屋根を普段からうまくふさいである家には、
雨が漏れ入ることがありません。
自分の心を上手に制御する人は、
欲情に心が支配されることはありません。
「原始仏典『ダンマパダ』第一章=十三・十四番」
自動車で出かける前にも「気をつけてね」「注意してね」
と誰かから言われますと、真面目にその言葉を聞いた人は、
慎重に運転をするものです。その言葉を聞き流して惰性で
運転する人は、事故を起こしやすいです。
同じ人間でありながらも、他者の言葉を真剣に聞くか否か
だけで、
- 現実に起こる物事が違うこと。
- その人間の運命が変わること。
が発生します。
この二人の本当の違いとは、最初の「心がけ」だけだったのです。
人間は、普段からの「心がけ」=「自分を制御する気持ち」だけで
運命が簡単に変わって行くのです。
すでに決まった運命などはなくて、「今の自分の心がけ」が
常に明日を創りつつあるのが真実の真理なのです、
この釈尊の言葉は、まず屋根をふさぐ「努力」を自分が
しているか否かが問われています。そして、人間の心も同様に、
我慢すること、自分で自分を安心することで、その後の自分の
行動が違うことを示唆しています。