「良いも悪いも10倍返し」
よく亡祖父が言っていた言葉があります。
半沢直樹じゃあありませんが、
それは「良いも悪いも10倍返しなんじゃ」。
生きている時に感謝の気持ちがなければ、
死後にその人生の反射から出現する世界とは、
本当に感謝することもできない世界となると
亡祖父は言ってました。
仏典ではその世界を「地獄」と明記しています。
この世で他人をイジメた人は、
あの世で10倍他人からイジメられる。
この世で心から他に愛情を与えた人は、
あの世ではその10倍人々から愛情を
与えられる。
この世で感謝もしないで暮らした人は、
あの世では絶対に感謝もできない世界で暮らす
ことになる。
つまり、
今の自分の人生の内容の10倍があの世で出現し、
自分が心からの「反省の立場」を経験するようになる。
亡祖父の話を聞きながら、
まったく違和感なく「そりゃあそうだろう・・」と。
で、次に思ったことは、
現在が恵まれて幸せ過ぎると
人の悲しみや、苦しみや、寂しさや、相手の心が
わからなくなって、実に心の冷たい自分勝手な世界を生きて、
やはりこの世を去っても冷たい人たちの中で生きる
ようになってしまうんだろう・・でした。
幸せボケによって
人の痛みが分からなくなってしまうからです。
そうではなく、
今の環境が苦しいほど、
傷つくことが多いほど、
人は何でもないことにも感謝を見出すことが
できるようになるかもしれない。
どっちが本当に幸せなのか?
この世には見えないいろんなからくりが
あるんだろうなあ・・・、ただ、はっきり分かる
のは、どんな人生を生きようともそこに愛と感謝が
あるのか、ないのかがすべてなんだと、思いました。
愛と感謝の連続は、
自分がこの世を去っても、愛と感謝に満ち満ちた
浄土という歓喜の世界へ還っていくのだと思いました。
やっぱりそういう気持ち良い世界へ還りたいですよね。
・・・・・・・・・・・・・・
法子さんが、
一日の仕事が終わって帰る時に私たちに伝える言葉。
「じゃあねえ、また明日も遊ぼうねぇ」。
すると私も、
「また明日も遊ぼうね。」「じゃあねバイバイ」で、
一日が終わります。
実は、仕事にはピンチはつきものだし、ミスやトラブルも
生じるときもあれば、想定外のこともいっぱい起きます。
それでも楽しい。また、遊ぼうね、と思えるのは、
ピンチはチャンスだし、日々仕事を通して、様々なことに
気づき、学び、新しい自分を発見することが楽しいからです。
仕事は「商い」です。「商い」は「飽きない」のです。
「飽きない」から創意工夫したり、はろんな発見が出来て
面白い。
面白いから可能性を信じて本気でチャレンジしたくなる。
で、「じゃあ、また明日も遊ぼうね。」
そして「今日も楽しく遊ぼうね。」
深刻に生きることじゃない。
いかに真剣に本気で手抜きせずに今日の一日を
浄土に向って生きるかってことですね。
・・・・・・・・・・・・
お客様のご要望
「私の不注意から墨をおとす為、漂白剤で色が退色しました。
少し位 色が異なっても結構です。どうぞ宜しくお願い申し
上げます。」
塩素系のキッチンハイターで漂白されたのですね。
墨はキレイに取れてますが、色もキレイに取れてます。
この色抜けした部分に色を入れていくということですが、
もともと色が違う糸で編んでありますので、糸の元の色と
同じ色を入れていくのは大変な作業です。
通常、ムリなのです。
しかし、さすが修復名人のひなちゃん。
70~80%の修復率で生きにこの仕事を引き受けてくれました。
と、言いますのも、依頼主が、伝統ある東京都板橋区の幼稚園
の園長先生で、お歳が84歳でとても凛とした方でした。
NHKの「あさイチ」をご覧になって、すぐにメモを取って弊社
にこの愛着のある脱色したセーターを出そうと思われたそうです。
私も保育園の理事長でもあるので話が意気投合し、また、84歳で
現役でいらっしゃるということは、当園の子育てセンター長で
ある私の妻(園長)の母も84歳で、この方とは同じ年齢。そして、
なにより二人とも保育に対しての情熱がスゴイ。
ということで、何かこの園長先生にはとても親近感を感じ、
「なんとかしてあげたい」と強く思い、「まっいいか、私が
はまるから」と、依頼主の園長先生には「これも御縁なの
で、私が料金ははまりましょう」「いいんですかあ~」と気
持ちよくこの仕事引き受けました。
修復職人のひなちゃんも、私の話を聞いて、生きに感じ入る職人
魂で、「よっしゃ、代表の気持ち受け取った。任せとけ!!」と
喜んでやってくれることになりました。メチャクチャ難しい
仕事ですが、生きに感じる職人魂は不可能を可能にさせていき
ます。
いつもそうなのですが、商いは、飽きないです。