台風10号 九州南部が暴風域に 今夜は危険な夜、身の安全の確保を
9/6(日)16:15配信
台風10号の予想進路
6日(日)16時の推定位置で、大型で非常に強い台風10号(ハイシェン)は屋久島の南西海上を北上しており、鹿児島県や宮崎県など九州南部が台風の暴風域に入ったと見られます。
屋久島で15時53分に44.8m/s、長崎県雲仙岳で15時52分に32.0m/sの最大瞬間風速を観測しました。
九州の大半の地域は夜間帯に台風が最接近し、荒天のピークとなる見込みです。
暗くなった後は避難などの移動がほぼ出来ない状況になりますので、身の安全を最優先に台風が過ぎ去るまで警戒をしてください。
▼台風10号 9月6日(日)16時推定 存在地域 屋久島の南西約80km 大きさ階級 大型 強さ階級 非常に強い 移動 北 35 km/h 中心気圧 945 hPa 最大風速 45 m/s (中心付近) 最大瞬間風速 60 m/s
鹿児島は満潮時刻前後の高潮に警戒
九州の満潮時刻
台風が近づいている鹿児島は今夜21時過ぎ、志布志は20時半頃が満潮時刻となります。
瞬間的には25m/sを超える風が吹いていて、夜になるとさらに強まる見込みです。
潮位が上がるタイミングと湾の奥に向かって強まる風のタイミングが重なると、顕著な高潮になって広い範囲で浸水するおそれがあります。
九州北部や山口県周防灘沿岸なども高潮の危険性がありますので、警戒が必要です。
宮崎県では総雨量がすでに300mm超
6日(日)15時までの48時間積算雨量
台風の外側を取り巻く「アウターバンド」と呼ばれる活発な雨雲の帯や、南東から吹き込む湿った空気の影響で、すでに九州南部では大雨となっています。
宮崎県えびの市では15時までの48時間雨量が300mmを超えました。
夕方以降は台風の中心付近に広がる雨雲もかかるため、さらに雨量が増加する見込みです。
広範囲に強い雨が降ることで、川の水位が上昇し、氾濫の危険性が出てきます。
また、土砂災害の危険性も高まるため、極力安全な場所で過ごすようにしてください。
家屋や電柱の倒壊、大停電、土砂災害の被害など懸念
台風10号による停電リスク予測
台風10号では記録的な暴風が予測されます。
風速60m/sは時速に換算すると200km/h以上。
新幹線の屋根にさらされているのと変わらないレベルです。
家屋の倒壊や自動車の横転、電柱や鉄塔の倒壊による大規模停電、倒木や大雨による土砂災害による交通麻痺、大雨による土砂災害、高波や高潮による港湾施設の流出など、数え切れないほどの被害が予測されます。 あらゆる災害に備えて、まずは身の安全を守り抜くことを第一に考え、台風が過ぎ去るまで安全な場所で過ごすようにしてください。
台風の名前
台風の名前は、国際機関「台風委員会」の加盟国などが提案した名称があらかじめ140個用意されていて、発生順につけられます。 台風10号の名前「ハイシェン(Haishen / 海神)」は中国が提案した名称で、文字通り海の神という意味です。
●昨年の9月8日に千葉県を台風15号が襲って、鉄塔が倒れたり、工房や工場の看板が吹き飛ばされたり、大きな被害を受けました。それから早1年、それ以上の台風15号が九州全域を襲おうとしている・・・自分たちの予想をはるかに超えています。昨年巨大台風を何度も体験した身としては、住民の皆様には、最悪の事態を想定して万全の準備をしておいて欲しいです。