取りすぎると、確かにボリュームが無くなります。が、大きな毛玉になってしまうと、刈り取るしかなくなってしまいますので、毛玉になりかけの時に、ブラッシングして毛先を伸ばしてやるのが、カシミヤやウールを傷めないケア方法です。
水の中で揉んだり動かしたりすると縮みます。洗う前に、部分しみ抜きで汚れを落とし、手で押し洗いして、整形しながら乾燥すれば縮まないで洗うことが出来ます。
素材の状態に合わせて洗い方を選択し、艶感や手触りも加工剤で調整して、最後は馬の尾脇毛のブラシで入念にブラッシングして仕上げますので、風合いの良さが好評です。
洗いから仕上げまでをトータルで考えて、風合いや色合いいを変化させず、シミや汚れを落としてきれいにするのが仕事です。品物によって状態は様々ですから、それぞれに合わせた最適な方法を取ります。また、弊社では、水とシリコーン溶剤との二つの洗い方をすることで、繊維の風合いを良くしながら、汗などの汚れを取って、臭いもなく柔らかくさっぱりした仕上がりになります。
修理は可能ですが、穴の大きさや糸の太さ、柄によって仕上がり状態が変わります。わりと太い糸でざっくり編んであり、柄があるものは、ほとんど分からないくらいに仕上がるものがおおいです。糸が細く、目が詰んで、単色のものほど、修理跡が残りやすいです。
黄変した場合は漂白します。元の色自体が変化していなければ、黄変が取れれば綺麗になりますが、敬との色自体が変化している場合には、黄変が取れても色あせした状態になります。この場合は色あせした部分に染色して、元の色に近づけることも出来ます。ただ、漂白も、染色も、その品物の状態によって仕上がりがどの程度きれいになるかは変わってきますので、その都度、お見積りでお知らせしています。
ポリウレタン混紡のものは、伸びたり縮んだりのサイズの変化が起こりやすく、また、シワになると取れにくいため、洗えないことはないですが、仕上げが難しくなります。ナイロンとの混紡の場合は、カシミヤ100%よりも扱いやすくなります。
カシミヤニットは、ドライクリーニング表示のものが多いですが、手で押し洗いをすれば、水で洗えるものが多いです。水の中で激しく動かすと縮みますし、乾燥時にハンガーにかけて乾かす場合は、逆に伸びやすいですから、そっと押し洗いで、脱水は短く、乾燥は平干しをします。汚れやシミの激しいものは、クリーニング店に出されることをお勧めします。
リネンウォーターは問題ないと思いますが、繊維が硬くなるような成分を含んだもの(糊や整髪料等)は、風合いを硬くするので避けます。撥水スプレーは、粒子が細かく、風合いを変化させないものなら使えます。
ニットにアイロンを直接あてると、毛がつぶれ、テカリがでますから、少し浮かした状態でスチームを当てます。それで取れないようなシワが出来てしまったような場合は、面倒でも、ももう一回、柔軟剤の入った水の中に入れ、脱水は高速回転になってから10秒程度で止めて、止まったらすぐ取り出し、手で軽く引っ張ってシワを伸ばしてから乾かします。こうやって、できるだけシワのない状態にしてからスチームを当てて仕上げます。
熱が強く加わり過ぎると、毛が焼けて硬くなったり、弾力が無くなったりしますからドライヤーを使うなら、風の当たっている面を手で触りながら、ニットが熱くならないように、ドライヤーを動かしながら乾かします。急激に熱を加えることは避けなければいけませんから、できれば、暖かい部屋で平らに置いて自然乾燥がベストです。
柔軟剤は繊維の滑りを良くして柔らかくする効果もありますし、静電気を防ぐ効果もありますから、使用してよいと思います。
動物繊維はたんぱく質ですので、アルカリに弱く、アルカリ性の洗剤だと脆化しますし、繊維のキューティクルが開いてからみつきフェルト化しやすくなります。そのため、中性または、弱酸性の洗剤が適しています。
ファンデーションも口紅も油性の汚れですから、ベンジン等の溶剤で取ることは可能な場合もありますが、シミが溶剤に溶けて広がったり、強くこすって毛羽立ったりすることもあります。ごく小さなシミであれば、ベンジンを柔らかい布や麺棒に付けて、シミの部分を軽く叩いてみて、それで取れなければ、クリーニング店に依頼されたほうがいいと思います。
たばこの臭いを取るには、水洗いが適しています。軽い程度であれば、中性洗剤で洗えば取れますが、強い場合は20分程度、洗剤に漬け込みます。それでも残る場合には消臭剤を噴霧します。
洗ってから乾燥、仕上げまでが最適に行われれば、カシミヤニットの風合いはよくなります。ドライクリーニングだけだと、汗などの水溶性の汚れが蓄積されるため、どうしても、手触りが硬くなり、汗の臭いもしてきますが、水で洗うと柔らかくなります。但し、水の中で激しく動かすと、縮みや硬化も起こりますから、手で押し洗いが基本です。毛玉に関しては、毛糸同士の滑りが悪かったり、静電気を帯びていると、毛糸の先端が絡み付いて毛玉になりやすいですから、柔軟剤を適量用いて静電気を防ぎ、毛糸を滑らかにすることは、毛玉を防ぐ効果はあります。
完全に毛玉になったものは、毛玉取りなどで取るしかないですが、取った分だけ毛糸は少なくなっています。一度毛玉取りをして、ニットが薄くなると感じるほどの変化は、通常はないです が、薄いローゲージのニットだと、回数を重ねると、ニットが痩せた感じがすることもあります。毛玉になり始める一番初期に、毛先が絡み付き始めた段階で、ブラッシングすると、毛先がほぐれて、毛玉になるのを防ぐことが出来ます。ですから、着用後ブラッシングして毛玉になる前に毛先を伸ばしておくことは毛玉を防ぐには効果的です。
着用状況にもよりますし、汚れの目立ち方によっても違いますので、通常は、汚が目立って来たり、シミが付いたら洗うということでよいと思いますが、シーズン中に1〜2度しか着用しないようなニットでも、シーズン終了時には水洗いして保管することで、首まわりや脇などの汗による変色等を防ぐことができます。
ジョンストンズのカシミヤ100%大判ストールの風合いを戻したいというご要望ですが、どの程度回復できるかは、実際に拝見してからの判断になります。 これまでの、同様のケースでは、パサパサしていた手触りが、水洗いとブラッシングする事で、しっとりと仕上がることが多いです。 宅配便でもお受けしており、クリーニング基本料金は5500円~です。シミ抜きが必要な場合は、別途料金を頂きます。
ドライクリーニングで洗う場合、溶剤が汚れていると、溶剤の汚れが衣類に移ることがあります。 これを逆汚染といい、淡色の衣類がくすんだ感じになることが多いです。この逆汚染によるくすみは、取ることが難しいと思います。 お問い合わせのカシミヤセーターも、逆汚染の場合には元に戻すのは難しいと思います。 ただ、クリーニング店でカシミヤセーターと一緒に洗ったものの中に染色の弱いものがあって、それから出た色がセーターに写ってグレーがかったようになることもあります。 この場合ですとシミ抜きで、移った色を落とすことができれば、元の色に戻すことができます。見ただけでは逆汚染かどうかの判断は難しいので、実際に部分的にシミ抜きを何通りか試してみて、変化があれば、逆汚染とは違い、取れる可能性があることになります。 実際に試してみて、お見積りをお出しすることは無料でできますので、よろしければ、こちらまでお送りください。 尚、お見積り後、キャンセルされて、お品物を返送する際の送料はご負担いただくようになりますので、ご了解願います。