本日のお客様の声

この毛糸は、ウール・レーヨン・ナイロンの複合繊維なため、とても用心しての作業となります。

熱を効かせて漂白するとゲル状になり、組織が壊れます。
従って、ゆっくりと漂白していかないといけません。

5日かけて、やっと(A)の状態まで抜けてきています。

修復率体感度85～90%
【期間】２カ月

長年の使用で、毛が全体的にくすんでいます。黄色っぽいのは毛の酸化変色です。
年月が経つと、どうしても、タンパク系のものは黄変してきます。それはパールホワイトになってゆく自然の成り行きです。絹の布も、自然の成り行きで生成りになってゆきます。

こういったケースは全体を油性、水性をつかって、汚れを落とし、ピンク色の場所、ダークグリーンがかっている場所をすすいで、漂白していきます。
また、生成りになっている場所もゆっくりと何度も漂白を繰り返すことによって元の風合いに近づける作業を行っていきます。
下記、「A、B、C、全作業案」の4案をご提案いたします。

【Ａ】
全体の汚れ落としのみの作業
修復率体感度65～75%
【期間】１カ月

【Ｂ】
ピンク色　ダークグリーン色抜き落としのみの作業
修復率体感度70～80%
（白色だから、少し残っても、目立ちます。）
【期間】２カ月

【Ｃ】
全体の生成り部分落としの作業、
修復率体感度75～85%
（白色だから、少し残っても、目立ちます。）
【期間】３カ月

【全作業案】
上記全案作業を行います。
【期間】3か月

※おすすめはA、Ｂ、Ｃの作業を全て行っていくことです。
各技術作業のみでは全体のバランスが取れないからです。今回のケースはどの作業内容も大変難しくリスクの高いので、他店では出来ないものばかりです。尚、修復復元作業が終了しましたら、お品物を長持ちさせるためにパールトーン加工を施します。