広報誌

第5号(7月2018年)

投稿日:2018年7月16日 更新日:

ボスの今よりも もっとよく

「三越日本橋本店に見る日本の『もてなし』文化」③

  「華ひらく」から「実り」へ


『歴史ツアー』では、1673(延宝元)年8月、三井高利が江戸本町一丁目に呉服店「越後屋」を開業し、店頭現銀売りを始めた時から三越のあゆみや、1914(大正3)年10月、日本橋三越本店玄関前のライオン像が設置されてから今までの軌跡(奇跡)等を、女将の近藤紀代子さんからうかがいます。その後、近藤さんのガイドで地下に降りていきます。

 そこは皆さんご承知のように、地下鉄銀座線「三越前」駅があります。
 三越前駅は、1932(昭和7)年4月29日に開業しました。
今でこそネーミングライツや誘致企業の名を冠する名称は珍しくないですが、当時、一企業名が鉄道の駅名になったのは例のないことでした。

 銀座線は最も古い地下鉄として、1927(昭和2)年にまず上野-浅草間が開通しましたが、その先に延長するための資金不足に陥っていました。工事を視察していた三井銀行筆頭常務理事・池田成彬が三越の負担で駅を設置するように提案し、三越に直結する駅が計画されました。また、神田から三越前までの延伸には、三井信託銀行社長・米山梅吉が300万円の融通を引き受けたことが大きく影響しており、その謝礼として米山は開通時の初乗りに招かれています。
 
 そのため、銀座線の中でも他の駅には見られない特徴をいくつも持っており、壁面の三本ラインのデザインは、三越の「三」をイメージし、駅と地下売場を結ぶ通路は、フランス装飾界の権威ルネ・プルーの設計で、大理石の壁面など豪華な意匠を凝らしました。

 また、駅構内に日本で初めてエスカレーターを設置したのもこの駅です。因みに日本橋三越本店の店内エスカレーターも日本初のもので、1914(大正3)年に登場して話題を呼びましたが、9年後の関東大震災で失われています。(当然現在は復興されている)
このように三越が出資してできた「三越前」駅ですから、その特権として10本の柱には三越の広告宣伝が無料で掲示されています。
 

三越前駅10本の柱



 さて、このような説明を近藤さんから「へえ・・・」と聞いて、次に案内されて「なるほどぉぉ・・」と頷くのが、駅と地下売り場の壁に展示されている「華ひらくから実りへ」、三越の包装紙に込められた想いを説明されているパネルの内容です。


 三越の包装紙はご承知のように白地に赤くて丸い石のようなもの。「百貨店のシンボルとなるようなオリジナルの包装紙を作ろう」という話が持ち上がったのは、戦後間もない1950年(昭和25年)。「戦後の暗い世相に光を」との考えによる、「クリスマス用に明るい包装紙」をイメージしたものは日本で初めての試みであったそうです。

包装紙のデザインを手がけたのは猪熊弦一郎画伯。「華ひらく」と名づけられたデザインは、画伯が千葉の犬吠崎を散策中、海岸で波に洗われる石を見て、「波にも負けずに頑固で強く」をテーマにしようと考えたことから生まれたそうです。

 そして水色と紺、ピンクの「三色」を使ったショッピングバックは1957年より使われています。当時、三越の社員で宣伝部に所属していたアンパンマンの作者であるやなせたかしが猪熊画伯から作品を受け取り、社へ持ち帰って「mitsukoshi」のレタリングを入れ完成しました。この画期的な包装紙「華ひらく」と「三色」の紙袋は大好評となり、翌年のお中元から三越全店で使用されるようになりました。

 それから57年ぶりに「あらためて未来へ向かう」という考えのもと、「伝統と革新の先で実る自由のシンボル」
としてショッピングバッグがリニューアルされました。

 デザインを手掛けるのは友禅作家であり親子二代にわたって人間国宝であるも森口邦彦氏。「白地位相割付文 実り」という三越の原点でもある着物のために作られたデザインで、たわわに実るりんごが幾何学文様で表現されました。4面に描かれた幾何学文様の黒い文様の部分は少しずつ細くなり、あたかも柄が動いているかのように意匠が膨縮を繰り返すことで、4面が全く違った印象を与える芸術的な作品です。
 ただこのデザインは当初人気がなかったそうです。私も、「三色」を使った三越ショッピングバックのほうが馴染みがあるというか、庶民としてぱピンとくるのですが・・、皆さんは?

 それと、あの○中に越が描かれているロゴに「七・五・三」の縁起物が隠されているってご存知でしたか?


 三越百貨店のマークである「越」の字の筆を払った部分のギザギザの数は縁起のいい七五三に分かれています。
 当時、筆のはね先が七五三に分かれた「越後屋」の「越」のマークを使っていました。
三越は昭和61年に「越」の字のロゴマークを全国的に統一しました。

 と、三越にはきりがないぐらい日本の文化がいたるところにちりばめられているのです。(つづく)

『銀座線リニューアル情報サイト』より写真転載
『三越の歩み(~2007年度)企業情報』『NAVERまとめ』より抜粋転載








   『風吹く時』  記:山田法子


 
梅雨の合間の晴れの日に
荒南風にのって
甘い香りの美しい桃たちが届きました

ある日はりんご
ある日はトマト
ある日はバナナと
一風にのせて箱いっぱい
惜し氣もなく届けられます
送り主は尼崎の伸ちゃん
今どき珍しく氣風のいい人です

尼崎から千葉へ
私を目掛けてやって来る果物たち
心からの歓迎と感謝の意をもって
生かしきります

さあ サッと水で洗ってそのまま丸かじり
果汁が滴りおちないよう頬張りいただこう
これが一番!
次は白南風の吹く頃
何が届けられるかな


 







「責任とやりがいと喜びと」   事務所 武田 めぐみ



 このナチュラルクリーンで働かせていただいて現在2年半になります。仕事の内容は、データの入力やお客様とのご連絡を主にさせて頂いています。
 事務所は普段私を含めて3人のスタッフと、上司の元吉さんの4人のチームで動いていますが、元吉さんがいつも俊敏に的確な指示を下さるので、強い結束力と適切な役割分担で業務にあたることができています。

 代表が事務所にいらっしゃる時は場を和ませて下さり、皆さん表裏のない方々ばかりなので職場環境や雰囲気もとても良く、以前私がミスをした時も瞬時にリカバリーしてくださったり、本当に安心・快適な環境で仕事をさせていただいていることに感謝して います。

 今までも何社も事務で働かせて頂いていましたが、「本当に私は今まで何をやっていたんだろう」と思うくらい、事務の基本のほとんどはナチュラルクリーンで教えて頂きました。
 文章の書き方、電話対応での言葉遣い、今もまだまだですが、日々学ばせて頂いたおかげで成長させて頂いております。

 事務所の仕事は直接お客様と関わる仕事ですので、ナチュラルクリーンの看板を背負っている者として対応させていただいているんだという責任とやりがいを感じています。
 お客様の声で「最初の対応が良かった」と聞くと、本当に嬉しく思います。そんなことも、以前の仕事では感じたことがなかったことです。

 仕事だけではなく、日々代表がミーティングでお話されることも、人として生きていく中でとても大切な話で、頭では分かっていても実際は出来ていないことを、仕事を通じで実践しながら教えて下さるので素直に頷けて、家庭でも活かしていこうと思っています。

 君津は地元なので、以前のリーガルクリーニング時代はよく知っていましたが、まさか馴染みのある地元のクリーニング屋さんが、三越日本橋本店や伊勢丹にも出店しているなんて、入社して驚いたことの一つでしたし、誇らしく思えたことの一つでした。

 これからも日々学ばせて頂いてきたことを活かしながら、良心に従ってお客様に喜んで頂ける仕事をしていきます。






「マイスターを目指して」   総合受付 松本 和子




 この度ナチュラルクリーン株式会社の総合受付で働かせていただくことになりました、松本和子と申します。どうぞよろしくお願い致します。
 独身の時に服が好きでこだわっていたのも関係していたかもしれませんが、以前はアパレル関係の事務をしていました。このたび夫の仕事の関係で実家に戻ることになり、まだ数日ですがこちらの会社にお世話になっています。
 
 入社する前から、サイトや代表のブログを拝見して、理念や実行力のあるすごい会社だとは思っていましたが、入ってみて余計に凄さを痛感しています。
 以前イタリアに行ったとき、靴や鞄の工場を見学させて頂きましたが、そこでは高齢のマイスターがすごい技で黙々と美しい作品を作っている姿があり「うわー職人さんかっこいい!」と感動したことがありました。ナチュラルクリーンはまさに職人の会社だと感じています。仕上がった品物もツルツルピカピカで、私がクリーニングに出したものとは段違いです。以前クリーニングに出してペチャンコになった私のダウンコート(涙)もナチュラルクリーンに出して実際に袖を通してみたいです。

 今は総合受付でカルテ作成を学んでいるところですが、お客様のこだわり・想い・期待がすごく伝わってきますので、それに応えることができ、安心して出し続けて頂けるような仕事をしていきたいと思っています。

 私も総合受付のマイスターを目指して頑張りますので、これからもよろしくお願い致します。



「ナチュラルクローゼットでゆっくり時間を戻す」

ワインセラーのような「ナチュラルクローゼットルーム」

 ウォータークリーニングにより「黒がより黒く・白がより白く」を実現する中で、使用者の保管へのニーズの高まりを感じました。

 ご家庭のクローゼットには限界があり、「もっとファッションを楽しみたいけれど…、保管も場所をとるし…」そんなお客様の声に応えて自社工場に特別スペースを設けたことがきっかけです。


ナチュラルクローゼットルーム
※蛍光灯の光さえカットした保管庫
(写真撮影時にはフラッシュを使用)


「ナチュラルクローゼットサービス」

 カビ・虫だけでなく蛍光灯による色ヤケすら排除し、ワインセラーのように大事に保管します。
 専用保管庫は遮光状態、温度18度、湿度40%、気化式加湿器の「消臭・抗菌」でご安心頂けます。
 この「ナチュラルクローゼットサービス」を全国展開していくのと共にお客様の思い出ある大切な品物をよりお気軽に宅配で送っていただける仕組み作りを考えております。



「ウォータークリーニングとは?」

 ナチュラルクリーン君津工房には全国からお客様の大切な思い出のクリーニング品がたくさん集まってきます。
 当然ながら、各品物には独自の個性があり、何一つ同じものはありません。

 その個性に合わせて、熟練した職人が丁寧に手仕上げを加えていきます。
そうした仕上げられた商品は、新たな輝きを纏います。

 ナチュラルクリーン『ウォータークリーニング』のテーマは「時を戻す」です。
 多くのお客様の思い出の「時を戻す」ために全員で頑張っていきます。




 そして当社の強みはやはり「特殊水洗い」のダウンのウォータークリーニングです。
 当然クラスタルウォーター(粒子の細かい水)と自然洗剤で洗うのでとてもダウンがキレイになります。最後のすすぎの時に入れる自然活性水(トルマリン・檜エキス・オリーブスクアラン配合)「アモウ」によってキレイに蘇ったダウンが、とにかくふわふわになります。これはスゴイです。
 ですから一度ダウンの「ウォータークリーニング」を体験されるとリピーターになられる方が実に多いです。








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