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2015年 6月4日

「バッグとカビ」6/4(木)
Q:起毛のレザーバックで色は白です。全体的に赤カビがあったのが薄茶
色っぽい色に変色し、またところどころシミがある状態です。

そちらでクリーニングしていただいて元に近い色に戻りますか?また、クリ
ーニングによりレザーの質感などが損なわれることはないでしょうか?


A:起毛の白いレザーバッグにカビのシミがあるということですが、お送り
いただいたメールの内容ですと、カビは革に深く入っているようですね。

表面に薄く生えている程度ですと、スエードの表面を軽く削ってカビが取れ
る場合もありますが、深く入っている場合、カビの色素は強く取れにくいため、
それを取ろうとすると漂白などの強い作業が必要で、レザーがそれに耐えら
れませんから、元の状態に戻すことは難しいと思います。

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起毛ではなく、スムースレザーのバッグですと、白い顔料を塗ってシミを目
立たなくすることもできるのですが、起毛素材を染色する染料は、顔料とは
違い、下地の様子が透き通って見えますので、シミを隠すことができません。

また、染料には白色が無いため、染料で白く染めるということはできず白くす
る場合は漂白をすることになります。

以上のように、白いスエードのバッグの赤カビを取って元通りにするのは難
しいと思います。


Q:.レザーのハンドバッグのクリーニングについてご相談がありす。保管
状態が悪かったようで、一部カビが生えてしまいました。高価なバッグ(シャ
ネル)なので、お金をかけてでもきれいにできれば、と思っているのですが、
御社にお願いすることはできますか?

このような場合どのような処置でクリーニングされるのでしょうか?よろしくお
願いいたします。


A:レザーバッグにカビが生えてしまったということですが、この場合の基本的
な方法としては、カビの部分のしみ抜きを行ってから全体をクリーニングし、抗
菌、消臭も行います。

カビの種類や、程度によっては完全には取れない場合もあり、スムースレザー
であれば顔料を塗ってカビを見えなくします。

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スエードの場合は、表面に軽く生えている程度なら、ブラッシングしたり、起毛
の表面を薄く削ることでカビを取ることもできますが、革に深く入っていると取る
ことは難しいです。

また、カビの臭いが強い場合、洗う時には消臭・抗菌効果のある洗剤を使いま
すし、洗った後も、消臭・抗菌剤の噴霧を繰り返して、臭いを取っていきますが、
場合によっては、消臭に1カ月以上の時間がかかったり、また、取りきれない時
もあります。

バッグの革質や色、カビの生えた位置などによっても対処法は変わってきます
ので、よろしければ一度こちらまでお送りいただけますでしょうか。拝見してお
見積もりをお出しいたしますので。


Q:革製のカバンをお願いしようと考えています。しばらく使っていなかった
ため、ほぼすべての金具、金属部分に緑青が発生しています。ウォータークリ
ーニングに出せば、この緑青も取り除いていただけるのでしょうか。


A:バッグの金具の緑錆を取るご要望について、金属部分の緑錆を取ることは可
能ですが、入り組んだ部分や、ハトメと革の境の部分など、作業の難しいところ
は残る場合があります。

また、レザー部分に付いた緑錆も取りきれない場合があります。それ以外の部
分の緑錆はかなり取れると思いますが、錆の程度によっても違ってきますので、
詳しくは、実際に拝見してからお見積もりをお出しします。

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Q:しばらく使わないで保管していたケリーバッグを出してみると、全体にカビが
生えていました。このカビを取ることはできますか?
また、クリーニング後はどのように保管すればいいですか。

A:カビにも種類があり、衣類やバッグに生えるカビは20種類ほどですが、その
種類によっても取れるものと取れないものがあります。

一般的には、カビは白カビ、黒カビなどと色で呼ばれていますが、白カビは取れ
やすく、青→赤→茶→黒と色が濃くなると取れなくなることが多いです。

また、カビの胞子は空気中にもいくらでもあり、バッグにはいつでも、カビの胞子
がくっつく状態にあります。
その、くっついたカビが繁殖すると、目に見えるようになって、「カビが生えた」と
なるわけですが、繁殖するには、高温多湿、そしてカビの栄養になるものが必要
です。

高温多湿は、夏場の日本ではどこでもあてはまりますので、後はカビの栄養と
なるものがあれば繁殖するわけです。

レザーやウール、シルクなど天然繊維はそのままカビの栄養になりますし、
ポリエステルなどの合成繊維でも、汚れが付いていると、カビの栄養となって
繁殖します。

また、カビは、栄養分を吸収する時に酵素を分泌して分解するため、その
酵素によって繊維が傷みます。

ですから、カビを取っても、カビの跡が点々と色が抜けていたり、表面がくぼ
んでいたりすることが多いのです。
表面に付いているカビ自体は、抗菌洗剤で洗ったり、クリーナーでクレンジン
グしたりすれば、取ることはできますが、カビが深く根を張っているようですと、
取りきれなかったり、カビの臭いが強く残りますので、オゾン殺菌・消臭をは
じめ、様々な抗菌消臭成分を使ってカビと臭いを取っていきます。

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お問い合わせのケリーバッグも、長く保管されていたようですと、おそらく、
カビを取っても、その跡が色抜けしていると思います。

その色抜けを見えなくするには、通常は顔料を塗ってカビの跡を隠す方
法を取りますが、表面に凹凸がある革は、一色に見えても、山は色濃く、
谷は薄くなっているため、色を塗る場合、山の色に合わせても、谷の色
に合わせても色が合わず、違和感が出てしまいます。

ですから、カビの跡が薄い場合には、色を塗らない方が自然で目立た
ない場合もあります。

どういう風な処置をすればいいかは、バッグを拝見してからご提案させ
ていただきます。

最後に、クリーニングの保管方法は、いつも使われるのが一番カビの
生えない方法ですが、しばらく保管される場合は、時々取りだして、から
拭きしてカビの胞子を取り除かれると繁殖を防げますし、カビ防止剤を
含んだクリーム(コロンブスのアロマクリームなど)を塗っておかれると
効果があります。


ところで、これから梅雨を迎え、バッグにカビが生えやすい時期です。
ご自宅に保管されると、どうしてもカビが心配という皆様には、ナチュラ
ルクリーンのクローゼットルームがお勧めです。

きれいにクリーニングしてから、温度と湿度をしっかりと管理したクロー
ゼットルームで、次にお使いになる時まで、安心してお預けいただけます。

保管料金は、バッグ一点が、半年間のお預かりで2200円(税抜き)です。

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07:40, Thursday, Jun 04, 2015 ¦ ¦ コメント(2)