「ダウンコートの変色」1月17日(土)
冬の定番といえばダウンコートやダウンジャンバーですが、
昨シーズンあたりから、生地の変色を直してほしいというこ
とで入荷してくるダウンが目立ってきました。
入荷してくるダウンで多いメーカーは、モンクレールとデュベ
ティカがダントツですが、変色がよく見られるのはデュベティカ
の方が圧倒的です。
ところが今回は、珍しくモンクレールのダウンコートの変色です。
変色の原因は紫外線による退色が多いため、肩や袖など光が
当たりやすい上側の変色が一般的ですが、このコートは、裏地
が広く変色しています。
光の当たらない裏側が、広範囲で変色しているのは珍しいです。
汗などの汚れが付いて長い時間が経つと、その部分の染料が変質
して色が変わることもよくありますが、襟の変色はそれで説明できて
も、袖の内側や裾周りの内側の変色には当てはまりません。
これ以外の変色の原因としてよくあるのが、窒素酸化ガスなどのガス
による変色です。道路際の部屋で自動車の排気ガスが原因で変色す
ることや、ストーブやファンヒーターなどの暖房器具の燃焼ガスによっ
て箪笥の中の衣類が変色するということもあります。
ガスによる変色の特徴としては、ガスが空気よりも軽く、下から上に向か
って進むため、衣類の下の方の変色が激しく、そこから上に向かい、ガス
の通り道に沿って変色することです。
裾の内側や袖の中の変色を見ると、この特徴が出ているようにも見えます。
変色がわりと左右対称で広い範囲にありますから、何か強い薬品が付いて
部分的に激しく変色したということではないようです。
原因を特定することはできませんが、いくつかの原因が合わさって変色した
のかもしれません。
いずれにしても、変色した部分は顔料で染めて、できるだけ目立たないよう
にしてお返しします。
何年か前は、こういったポリエステルやナイロンなどの化学繊維の変色を、
染色して直すという事はできませんでしたので、染色素材の進歩によってこ
うして修正できるようになったのはありがたいことです。
まだまだいっぱい変色や脱色のダウンが入ってきています。
ということで、全体色修正真っ盛りです。
生かしていただいて ありがとうございます
昨シーズンあたりから、生地の変色を直してほしいというこ
とで入荷してくるダウンが目立ってきました。
入荷してくるダウンで多いメーカーは、モンクレールとデュベ
ティカがダントツですが、変色がよく見られるのはデュベティカ
の方が圧倒的です。
ところが今回は、珍しくモンクレールのダウンコートの変色です。
変色の原因は紫外線による退色が多いため、肩や袖など光が
当たりやすい上側の変色が一般的ですが、このコートは、裏地
が広く変色しています。
光の当たらない裏側が、広範囲で変色しているのは珍しいです。
汗などの汚れが付いて長い時間が経つと、その部分の染料が変質
して色が変わることもよくありますが、襟の変色はそれで説明できて
も、袖の内側や裾周りの内側の変色には当てはまりません。
これ以外の変色の原因としてよくあるのが、窒素酸化ガスなどのガス
による変色です。道路際の部屋で自動車の排気ガスが原因で変色す
ることや、ストーブやファンヒーターなどの暖房器具の燃焼ガスによっ
て箪笥の中の衣類が変色するということもあります。
ガスによる変色の特徴としては、ガスが空気よりも軽く、下から上に向か
って進むため、衣類の下の方の変色が激しく、そこから上に向かい、ガス
の通り道に沿って変色することです。
裾の内側や袖の中の変色を見ると、この特徴が出ているようにも見えます。
変色がわりと左右対称で広い範囲にありますから、何か強い薬品が付いて
部分的に激しく変色したということではないようです。
原因を特定することはできませんが、いくつかの原因が合わさって変色した
のかもしれません。
いずれにしても、変色した部分は顔料で染めて、できるだけ目立たないよう
にしてお返しします。
何年か前は、こういったポリエステルやナイロンなどの化学繊維の変色を、
染色して直すという事はできませんでしたので、染色素材の進歩によってこ
うして修正できるようになったのはありがたいことです。
まだまだいっぱい変色や脱色のダウンが入ってきています。
ということで、全体色修正真っ盛りです。
生かしていただいて ありがとうございます
13:30, Saturday, Jan 17, 2015 ¦ ¦ コメント(1)