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2018年11月13日

「洗濯家ワザ」11/13(火)
今日の「洗濯家ワザ講座」その二

●「白いモノのシミ抜きダントツ方法を教えて下さい」
                         上釜主任

白いモノの場合、基本はまず台所用洗剤で白い衣類を揉み洗いして
油汚れを落とし、すすいだ後に酸素系漂白剤「ワイドハイター」を入れた
40度ぐらいのお湯に30分ぐらい漬け込みます。

その後、汚れも臭いもバッチリ落ちる、フレグランスニュービーズか
アタックリセットパワー(洗濯洗剤)で洗濯するとより洗浄力の効果が
上がってキレイになりますよ。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

著しく劣化したファーの復元

見解書


長い間お待たせいたしました。
なんとか、ここまで手掛けてみました。


皮革の毛の元は、着用する度に折れて、
ヒビが入り、破れる可能性を持っているもので、
このお品物をお預かりした時点では、
毛の元が全体的にかなり厳しい劣化が起こっており、
あのまま着用されていた場合、
すぐに毛の元が破れてどうにもならない状態であったと
推測します。


従って、作業工程で目に付いた箇所のみ、
写真のように継いでゆきました。
色を合わせながら継いだ箇所は12カ所ありましたが、
とても色合わせがしにくいものでした。
(小さいものはきりがなくあります。)


全体的な黄ばみを取る漂白は、
過炭酸ナトリウムに過酸化を少し含ませ、
長期にわたり少しずつ少しずつ緩やかに漂白を行い、
黄ばみが変化しなくなると、
薄い中性洗剤にてゆっくり濯ぎ、
噴霧しては拭取るという作業を繰り返して行って
いきました。
最後は、薄い酸にて中和して、
それを中性洗剤で濯いで黄変を白くしていく作業を
繰り返し行っています。


さて、臭い取りですが、
事故が起こらないように安定化二酸化塩素を水で
500倍に薄めて臭いを何度も分解消臭していきました。
また、天日干しによる消臭も行いました。
ただ、消臭作業を行った2日間ぐらいは
著しく臭いは無くなるのですが、
時間が経つとまた臭ってくるという
繰り返しの状態が約4か月間続きました。
結果的には、残念ながら臭いは一端消えても、
また出てくる可能性があります。
当初と比べれば随分薄くなっていますが、
ただ、この消臭に関しましては、
これが限界と思われます。
        

私の見解としては75~80%の修復率です。
どうでしょうか。よろしくお願い致します。

ナチュラルクリーン(株)
復元技術部門
修復師 日名川 茂


※この品物は修復名人のひなちゃんが手掛けたものです。
ひなちゃんとは「沸騰ワード10」で43年前のデビィ婦人の
ニナリッチの凄いドレスを奇跡的に修復した修復名人です。

現在、全国から送られてきた超難しい「崖っぷちの品物」ばかりが
ナント100点も、ひなちゃんの見積と修復を
首を長~くして待っています。


20181113a

11:19, Tuesday, Nov 13, 2018 ¦ ¦ コメント(0)


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